USAID閉鎖は本当に必要？トランプ政権の政策と国際社会への影響アメリカ政府の国際開発機関の未来とは！？

USAID閉鎖が示す歴史観の転換

トランプ政権は、アメリカの外交政策を大きく転換させようとしているようですね。

トランプ政権のUSAID閉鎖は何を意味するか

公開日:2025/02/11

✅ トランプ政権は、政府効率化省（DOGE）による連邦政府の「無駄な」支出の削減対象として、USAID（国際開発援助庁）の閉鎖を目指している。

✅ USAIDに対する批判は、汚職の疑い、トランプ政権の「常識の革命」に反した資金の使い方、トランプ政権の外交政策に合致しない資金の使い方の見直し、の3点に集約される。

✅ トランプ政権は、USAIDの閉鎖を通じて、民主主義の輸出への関心をなくし、「強さによる平和（peace through strength）」の思想を重視する外交政策の方向性を示している。

さらに読む ⇒アゴラ 言論プラットフォーム出典/画像元: https://agora-web.jp/archives/250210155100.html

トランプ政権の外交政策は、アメリカファーストを掲げ、国際協力を重視しない姿勢が見られます。

トランプ政権によるUSAIDの閉鎖は、冷戦終焉後に語られてきた「自由民主主義の勝利」という歴史観の終焉を示唆しています。

トランプ政権は、民主主義の輸出ではなく、アメリカの国家利益を最優先し、世界で強大な影響力を発揮しようとしています。

トランプ政権は、アメリカの外交政策を再編し、国内に目を向けるという「アメリカ・ファースト」政策の一環として、海外援助機関であるUSAIDの閉鎖を計画しています。

トランプ政権時代のアメリカは、国際的な協調を重視しない姿勢が目立ちます。

USAID閉鎖計画：法的課題と今後の動向

USAIDの閉鎖は、法的にも課題が多いようです。

米政府の対外援助機関の閉鎖 マスク氏「トランプ大統領が同意」 複数回の確認に「イエス」

✅ イーロン・マスク氏は、トランプ大統領が対外援助を行う政府機関「USAID」の閉鎖に同意したと発表しました。

✅ マスク氏は、USAIDの運用が不透明であると批判し、トランプ大統領に閉鎖について複数回確認したところ、大統領は「イエス」と回答したと述べています。

✅ トランプ大統領は、USAIDがバイデン政権下で不正な支出を行っていたと批判しており、マスク氏の取り組みを評価しています。

さらに読む ⇒TBS NEWS DIG出典/画像元: https://newsdig.tbs.co.jp/articles/withbloomberg/1707630?display=1

議会の同意を得ずにUSAIDを閉鎖することは、法律的に難しいと思います。

トランプ政権は、USAIDの予算が年間約400億ドル（約6兆円）に達し、納税者にとって過剰な負担であること、そしてUSAIDの活動がアメリカの安全保障や経済的利益に十分に寄与していないと判断されていることを理由として、USAIDの閉鎖を進めています。

具体的には、USAIDの資金運用に不正や非効率があると主張する政府効率化省（DOGE）のトップを務めるイーロン・マスク氏は、USAIDを「犯罪集団」とまで呼んでおり、USAIDの活動がアメリカの外交政策と一致しておらず、特に民主主義の促進や人道支援が「過剰」と見なされていることも閉鎖の理由として挙げられています。

しかし、USAIDは議会の承認を得て独立機関として運営されているため、閉鎖には議会の同意が必要となります。

労働組合や民主党議員は、閉鎖計画が憲法違反であるとして訴訟を起こしており、連邦地裁が一部差し止め命令を出す事態にまで発展しています。

現在、USAIDの閉鎖計画は法的な課題に直面しており、今後の動向が注目されています。

法律の問題もあるし、国際社会への影響も考えんとあかんやろなぁ。

トランプ政権の主張の矛盾：USAIDの役割に対する歪んだ解釈

トランプ政権は、USAIDの閉鎖にあたり、様々な主張をしていますが、その多くは根拠が薄いと思います。

USAID狂想曲――「援助はムダ」USAID閉鎖のトランプの論理はどこまで正当で、どこから誇張か（六辻彰二）

✅ トランプ政権は、国際協力を担当する連邦政府機関であるUSAIDを閉鎖し、大幅に縮小する方針を打ち出した。トランプ政権は、USAIDにはムダが多く、アメリカ人の利益にならないだけでなく、メディアをコントロールしてきたと主張している。

✅ しかし、これらの主張には事実も混ざっているものの、全体的な趣旨は誇張が目立ち、第1次トランプ政権時代のUSAIDの役割については全く触れていない。

✅ トランプ政権は、USAIDの閉鎖によって行政の効率化を進めようとしているが、途上国支援に消極的な姿勢を露呈しており、援助額世界一のアメリカの機能停止は、国際社会に大きな影響を与えると懸念されている。

さらに読む ⇒Yahoo!ニュース出典/画像元: https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/dc392bad22e58c684bbb8b61d902c6ebc1099af8

トランプ政権は、USAIDの役割を歪めて捉えているように感じます。

トランプ政権は、国際開発局（USAID）の閉鎖を表明し、その理由として「ムダが多く、アメリカ国民の利益にならない」「メディアをコントロールしてきた」という主張を展開しました。

しかし、具体的な例を見ると、トランプ政権の価値観に合わない多様性、ジェンダー平等、温暖化対策などの支援が「ムダ」と判定されているだけで、効率性やコストパフォーマンスの問題ではありません。

また、トランプ政権自身もサウジアラビアへの武器売却を積極的に行い、結果的にイエメンの人道危機を深刻化させている現状において、USAIDの人道支援を「ムダ」と呼ぶのは矛盾しています。

さらに、USAIDの援助の多くは、冷戦期からのアメリカの外交戦略として、途上国を味方につけ、アメリカ自身の利益を確保するために行われてきた歴史があります。

トランプ政権の主張は、USAIDの役割を歪めて捉え、自らの政策に都合良く解釈している可能性があります。

トランプ政権は、USAIDの閉鎖によって、何を達成したいのか、具体的に説明する必要があると思います。

トランプ政権のUSAIDに対する政策は、国際社会に大きな影響を与えると予想されます。