ドイツ国防再編はなぜ? ウクライナ侵攻後の軍拡と領土防衛隊創設の狙いとは?ドイツ軍再編の全貌:領土防衛隊、陸軍再編、防衛予算増額
ロシアのウクライナ侵攻を受け、ドイツが防衛力強化へ! 2025年発足の「領土防衛隊」新設で、国内インフラとNATO支援を強化。予備役2万人で国土を守り、サイバー戦にも対応。安全保障環境の変化に対応し、ドイツはNATOでの役割を拡大する。
💡 ロシアのウクライナ侵攻を受け、ドイツは国防費増強と軍備増強へと転換しています。
💡 領土防衛隊の新設により、国内の戦略的インフラ防衛とNATO軍への後方支援を強化します
💡 陸軍は4師団体制となり、NATO軍としての任務を強化し、ハイブリッド戦への対策も強化されます。
それでは、ドイツの国防再編について、詳しく見ていきましょう。
冷戦後のドイツ軍縮と現代の脅威
ドイツ軍再編、何のため?ウクライナ侵攻が火付け役?
欧州の安全保障、そして、自国防衛力強化のため。
ドイツは、ウクライナ侵攻を機に、安全保障と防衛に対する考えを大きく変えました。
公開日:2022/05/17

✅ ロシアのウクライナ侵攻を機に、ドイツは国防費増強や兵役への関心の高まりなど、軍備増強へと転換している。
✅ 「二度と過ちは犯さない」という信念を持ち、軍隊に疑問を持っていた若者たちも、ウクライナ侵攻を機に安全保障や防衛に対する考えを見直し始めている。
✅ 国防省には兵役に関する問い合わせが殺到しており、国民と軍の関係が変化する可能性を示唆している。
さらに読む ⇒クーリエ・ジャポン出典/画像元: https://courrier.jp/news/archives/288125/国民の間にも防衛意識の高まりが見られ、今後の軍と国民の関係の変化も注目されます。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻は、欧州の安全保障環境を劇的に変化させました。
この事態を受け、ドイツは自国の防衛能力を抜本的に見直す必要性に迫られました。
冷戦終結後、縮小傾向にあったドイツ連邦軍は、現代の脅威に対応するため、大規模な再編に着手します。
ドイツの国防政策の大転換は、ヨーロッパ全体の安全保障に大きな影響を与えますね。冷戦後の軍縮から、現代の脅威への対応へと舵を切ったわけですから。
新設される領土防衛隊の役割と意義
ドイツ、ロシアの脅威に備え、何を守る部隊を新設?
領土防衛隊が、戦略拠点やインフラを守る。
NATOは、ロシアを脅威と位置づけ、即応部隊の増強を図り、同盟国の防衛を強化しています。
公開日:2022/06/30

✅ NATO首脳は、ロシアによるウクライナ侵攻に対処するため、抑止力と防衛の「根本的な転換」で合意し、新たな戦略概念を採択。ロシアを脅威と位置づけ、即応部隊を増強する。
✅ アメリカは、ポーランドに陸軍司令部を設置するなど、欧州全域で軍事的プレゼンスを強化。軍艦や戦闘機、地上部隊の増強も行い、同盟国の防衛を強化する。
✅ フィンランドとスウェーデンのNATO加盟手続きが開始され、ウクライナへの「包括的支援パッケージ」も合意。NATOはウクライナ支援を継続し、加盟国の結束を強めている。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.bbc.com/japanese/61990582領土防衛隊は、平時の予備役兵で構成され、有事の際には国土を守るという役割を担います。
これは、近年の安全保障環境の変化を反映したものです。
まず、ドイツ国防相は、陸軍指揮下に領土防衛を専門とする師団レベルの「領土防衛隊」の新設を発表しました。
この決定は、2025年4月1日の発足を目指し、特にロシアからの脅威の高まりに対応するためのものです。
領土防衛隊は、既存の約2万人の予備役兵で構成され、国内の戦略的な拠点とインフラの防衛を主な任務とします。
具体的には、ドイツ国内の港、道路、空港などの防護、そしてNATO軍への後方支援が重要となります。
これは、ドイツがNATOの重要な兵站拠点となることを想定し、同盟国からの増援部隊の展開を円滑にするためのものです。
領土防衛隊は、平時には民間人として生活しつつ、定期的な訓練を受ける予備役兵で構成され、有事の際には国土防衛にあたります。
この組織は、フィンランドやスウェーデンなど、ロシアからの脅威に直面する国々に見られる領土防衛隊と同様の役割を担います。
なるほどー。領土防衛隊って、平時は一般人、有事は兵士って、まるでスーパーヒーローみたいやな! 予備役の人たち、頼もしすぎるやろ!
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ドイツ陸軍、新師団創設でNATO任務強化!サイバー戦対応も。防衛力向上へ65億ユーロ増額。領土防衛隊新設で国土を守る。