国連の対応、ウクライナ侵攻と国際社会の分断?ロシアのウクライナ侵攻と国連の対応
国連のウクライナ侵攻における役割と課題を解説。安保理の機能不全、拒否権問題、国際社会の分断を浮き彫りにし、アフリカ諸国の対応や国連改革の必要性にも言及。平和維持への道を探る。
💡 国連は、国際的な平和と安全を維持するために、安全保障理事会、総会、事務総長などの役割を通じて活動しています。
💡 ロシアのウクライナ侵攻に対し、国連は非難決議を採択しましたが、その効果や、国際社会の対応には課題も残っています。
💡 アフリカ諸国をはじめ、国連における投票行動には、経済的、軍事的な関係が影響していると考えられます。
それでは、国連がウクライナ侵攻に対してどのような対応をしてきたのか、詳しく見ていきましょう。
国連の使命と機能
国連の平和維持、拒否権の影響とは?課題は?
安保理の機能不全と拒否権。機能強化が急務。
まずは、国連の基本的な役割と、現在の課題について見ていきます。

✅ 北朝鮮の核・ミサイル問題に対し、国連安全保障理事会は制裁決議を採択しているが、中国やロシアの協力が得られず、その効果は限定的である。
✅ 安保理はシリア内戦などでも常任理事国の利害対立により紛争対応が停滞することがあり、拒否権を行使する国があるため、制裁決議の採択が遅れる場合もある。
✅ 安保理の改革機運はあるものの、常任理事国枠の拡大は国連憲章の改正が必要なため、議論は進んでいない状況である。
さらに読む ⇒日経をヨクヨムためのナビサイト出典/画像元: https://www.nikkei4946.com/knowledgebank/visual/detail.aspx?value=206&page=4拒否権を持つ常任理事国の存在が、国連の対応を難しくしていると感じます。
改革の議論は進んでいないのが現状なのですね。
国際連合(国連)は、安全保障理事会、総会、事務総長の役割を通じて、国際的な平和と安全の維持に努めています。
安全保障理事会は、15カ国(常任理事国5カ国、非常任理事国10カ国)で構成され、国際の平和と安全に対する主要な責任を負います。
国連憲章に基づき、紛争当事者に平和的解決を要請したり、制裁を課したり、必要に応じて武力行使を承認したりすることができます。
常任理事国は拒否権を行使でき、実質事項に関する決議案の採択を阻止可能です。
安全保障理事会が機能しない場合、国連総会は「平和のための結集」決議に基づき、介入することもできます。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻に対する決議案の採決では、常任理事国の拒否権行使により安保理が機能不全に陥る場面も見られました。
国際社会は、拒否権のあり方を含め、国際的な平和と安全を維持するための国連の機能強化を急務としています。
国連の役割と課題について、非常に分かりやすく解説されていましたな。拒否権の問題は、まさに国際社会のジレンマを象徴しておると思いますわ。
ウクライナ侵攻と国連の対応:非難決議
国連のウクライナ非難決議、その影響は?
法的拘束力はないが、国際的な非難を表明。
次に、ウクライナ侵攻に対する国連の対応について見ていきます。
公開日:2023/02/24

✅ 国連総会は、ロシアのウクライナ侵攻開始1年を機に、ロシア軍の撤退や戦闘停止などを求める決議案を圧倒的多数で採択した(賛成141カ国、反対7カ国、棄権32カ国)。
✅ 決議案には法的拘束力はないものの、ウクライナの領土保全を求める国際社会の強い意志を示すものであり、中国やインドなど32カ国が棄権した。
✅ 同日開催されたOSCE(欧州安保協力機構)の会合では、ロシア代表の演説中に多くの国が退席し、ロシアによる侵攻に対する抗議を示した。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.bbc.com/japanese/64740123圧倒的多数で決議が採択されたことは、国際社会の強い意志を示していますね。
しかし、法的拘束力がないという点は、今後の課題となるでしょう。
ロシアによるウクライナ侵攻は、20万人規模の兵士を送り込み、第2次世界大戦以降最大の侵略戦争となりました。
国連は、この侵攻を非難する決議を複数回採択しています。
2022年3月2日には、ロシアのウクライナ侵攻を非難する決議案を国連総会が採択し、141カ国が賛成しました。
2022年10月12日には、ロシアがウクライナ4州を一方的に併合したことを受け、併合を「違法で無効」とする決議案を採択し、賛成143カ国、反対5カ国、棄権35カ国という結果でした。
2023年2月23日には、ロシアのウクライナ侵攻開始1周年を記念し、侵攻を非難する決議案が圧倒的多数で採択され、141カ国が賛成しました。
これらの決議は、ウクライナからの即時撤退、戦闘停止、早期の平和実現を求めています。
しかし、これらの決議に法的拘束力はありません。
いやあ、ほんまにひどい話や。こんな状況で、国連の決議に法的拘束力がないっちゅうのは、歯がゆい限りやなぁ。
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アフリカ諸国の国連投票、経済・軍事的な繋がりがロシア非難を阻む?国際社会の分断と国連の機能不全、安保理改革の必要性。