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ウクライナ戦争と日本の防衛戦略:台湾有事への備えは?ウクライナ戦争が突きつけた日本の安全保障の課題

ウクライナ戦争は日本の安全保障を揺るがし、防衛政策を根本から見直す契機に。中国、北朝鮮、ロシアの脅威、台湾有事への備え、デジタル技術の活用、専守防衛の重要性…課題山積。防衛力強化、国際貢献、そして揺るぎない安全保障体制へ。

ウクライナ戦争と日本の防衛戦略:台湾有事への備えは?ウクライナ戦争が突きつけた日本の安全保障の課題

📘 この記事で分かる事!

💡 ウクライナ戦争は、核戦争のリスクを孕み、デジタル技術を活用した新たな戦い方を提示。

💡 NATOの対応と欧州防衛の変化は、日本の安全保障環境に間接的な影響を与える。

💡 日本の防衛力強化に向けた課題として、長距離打撃能力の拡充などが挙げられる。

それでは、まずウクライナ戦争が日本の防衛戦略に与えた影響から見ていきましょう。

ウクライナ戦争が突きつけた日本の防衛戦略への課題

ウクライナ戦争、日本の防衛に何をもたらした?

台湾有事への備えと防衛体制強化。

ウクライナ戦争は、日本の安全保障戦略に多くの課題を突きつけました。

特に、台湾有事を念頭に置いた防衛体制の強化が急務となっています。

ウクライナ戦争の3つの教訓:台湾有事における抑止と核
ウクライナ戦争の3つの教訓:台湾有事における抑止と核

✅ ウクライナ戦争は、核戦争へのエスカレーションを抑止しつつ通常兵器による戦争を継続する「戦争中の抑止」の状況であり、時間的制約の中でエスカレーション管理が重要となる。

✅ アメリカはウクライナの地政学的な重要性を理解しつつも、ロシアとの直接の軍事衝突を避けるため軍事介入を回避し、国民の間でもウクライナ戦争への関与は限定的という認識が強かった。

✅ ウクライナ戦争は、台湾有事における抑止の問題を日本に想起させ、長期化した場合の「戦争中の抑止」の問題が現実的なものとなる可能性を示唆している。

さらに読む ⇒ホーム笹川平和財団出典/画像元: https://www.spf.org/jpus-insights/uspolicy-community/spf-amuspolicy-community-documents-04.html

ウクライナ戦争は、日本の防衛戦略に大きな影響を与え、台湾有事への備えの重要性を示唆しました。

民間技術の軍事利用やドローンの活用など、新たな戦い方が浮き彫りになりました。

2022年2月に勃発したウクライナ戦争は、日本の安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画の改訂に大きな影響を与えました。

特に、中国、北朝鮮、ロシアという主要な脅威の中で、台湾有事を念頭に置いた防衛体制の強化が急務となりました。

ウクライナ戦争は、核戦争のリスクを孕むハイ・エンド紛争であり、デジタル化時代における初めての戦争とも言えるでしょう。

民間技術の軍事利用、ドローンの活用など、新たな戦い方が浮き彫りになりました。

しかし、この戦争への過度な感情移入は避け、専守防衛の重要性を再認識する必要があります。

ウクライナ戦争は、抑止とエスカレーション管理の重要性を改めて認識させる出来事でしたね。日本も対岸の火事とせず、現実的な安全保障戦略を構築する必要があります。

NATOの対応と欧州防衛の変化

NATO強化の背景は?ロシアの侵攻と何の関係?

ロシア侵攻がNATO強化と拡大を招いた。

NATOは、ロシアの侵攻に対し、抑止力と防衛の強化を図るために、即応部隊の増強や新たな戦略概念の採択を行いました。

アメリカも欧州での軍事態勢を強化しています。

、「ロシアは直接の脅威」アメリカは欧州での軍事プレゼンス拡大へ

公開日:2022/06/30

、「ロシアは直接の脅威」アメリカは欧州での軍事プレゼンス拡大へ

✅ NATOは、ロシアによるウクライナ侵攻に対処するため、抑止力と防衛の「根本的な転換」で合意し、欧州全域での軍事的プレゼンスを高める。即応部隊を増強し、新たな戦略概念を採択した。

✅ アメリカは、ポーランドに陸軍司令部を設置し、スペインに軍艦、イギリスに戦闘機、ルーマニアに地上部隊を配備するなど、欧州での米軍態勢を強化する。

✅ NATOは、フィンランドとスウェーデンの加盟を正式に招待し、ウクライナへの包括的支援パッケージに合意した。両国の加盟手続きは迅速に進められる見込み。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.bbc.com/japanese/61990582

NATOの強化と東方拡大、アメリカによる在欧アメリカ軍の強化は、日本の安全保障にも影響を与えます。

アメリカの防衛資源の配分は、インド太平洋地域にも影響を与える可能性がありますね。

ロシアの侵攻は、NATOの強化と「東方拡大」を招き、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟へと繋がりました。

12年ぶりに採択された新戦略概念では、ロシアを「最も重大かつ直接的な脅威」と位置づけ、有事増援部隊の増強などが合意されました

しかし、アメリカの在欧アメリカ軍の強化策を含め、劇的な兵力増強には至っていません。

アメリカはロシアの脅威と中国との競争の間で、防衛資源をどのように配分するか、その判断がインド太平洋地域への影響を左右する可能性があります。

NATOの対応、ちょっと物足りない気もするけど、着実に進んでるんやろか。アメリカの動きも、今後の日本の安全保障に大きく影響しそうやな。

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ウクライナ戦争が突きつけた日本の防衛課題!デジタル技術と民間力で防衛力強化を。安保3文書、一国平和主義からの脱却も。安全保障の転換期。