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核兵器禁止条約とは?日本のジレンマと国際情勢への影響?核兵器禁止条約と日本の安全保障

核兵器禁止条約(TPNW)を巡る日本のジレンマ。核兵器廃絶を目指す理想と、米国の核の傘による安全保障という現実。国内世論と政府の思惑、核保有国との溝、そしてオブザーバー参加への模索。日本は核なき世界へどう貢献するのか?国際政治の狭間で揺れる日本の選択に注目。

核兵器禁止条約とは?日本のジレンマと国際情勢への影響?核兵器禁止条約と日本の安全保障

📘 この記事で分かる事!

💡 核兵器禁止条約(TPNW)は、核兵器の開発、保有、使用を全面的に禁止し、廃絶を義務付けています。

💡 日本は、核兵器のない世界を目指すものの、核抑止力への依存とTPNWとの矛盾から署名を保留しています。

💡 国際社会では、TPNWへの署名・批准が進み、核廃絶への機運が高まっています。

核兵器禁止条約に関する基本的な情報をご紹介しました。

次のチャプターでは、核兵器禁止条約と日本のジレンマについて詳しく見ていきましょう。

核兵器禁止条約と日本のジレンマ

日本、核兵器禁止条約に参加しないのはなぜ?

米国の核の傘と安全保障上の脅威への対応のため。

日本を取り巻く核兵器禁止条約の現状について解説していきます。

日本は核廃絶に向けてさらなる努力を―核兵器禁止条約第回締約国会議を終えて

公開日:2022/09/21

日本は核廃絶に向けてさらなる努力を―核兵器禁止条約第回締約国会議を終えて

✅ 2022年6月にオーストリアのウィーンで開催された核兵器禁止条約(TPNW)第1回締約国会議では、「ウィーン宣言」と「ウィーン行動計画」が採択され、核兵器の全面廃絶を目指すコミットメントが示された。

✅ ウィーン宣言は、核兵器の使用や威嚇を国際法違反と非難し、核抑止論を誤りとして明確に否定。また、核保有国と核兵器依存国を非難し、核廃絶に向けた国際的な連携を呼びかけた。

✅ ウィーン行動計画では、核廃絶に向けた50の行動計画が示され、普遍化、核兵器の全面廃絶、被害者支援、科学的・技術的助言の制度化、TPNWと既存の核軍縮・不拡散体制との関係などが含まれている。

さらに読む ⇒平和フォーラム出典/画像元: http://www.peace-forum.com/p-da/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AF%E6%A0%B8%E5%BB%83%E7%B5%B6%E3%81%AB%E5%90%91%E3%81%91%E3%81%A6%E3%81%95%E3%82%89%E3%81%AA%E3%82%8B%E5%8A%AA%E5%8A%9B%E3%82%92%E2%80%95%E6%A0%B8%E5%85%B5%E5%99%A8%E7%A6%81.html

核兵器禁止条約の意義と、現状の国際情勢における課題がよく分かりました。

核兵器廃絶に向けた国際的な連携が重要ですね。

核兵器禁止条約(TPNW)は、核兵器の使用、威嚇、領土内での受け入れを禁止しており、核抑止政策を採るNATO加盟国、特に米国の核の傘下にある日本を含む非核兵器保有国(NNWS)にジレンマをもたらしています。

日本政府は、核兵器のない世界を目指すという目標を共有しつつも、TPNWへの署名を見送っています。

これは、TPNWが核抑止論まで禁止すること、そして北朝鮮などの現実的な安全保障上の脅威に対処する必要があるという日本の立場と矛盾する可能性があるためです

国内世論ではTPNWへの参加を支持する意見が多いものの、政府は、米国との同盟関係を重視し、核兵器保有国の理解が得られない状況を考慮しています。

具体的には、日本はNPT(核拡散防止条約)体制を前提に核軍縮を進めており、核抑止政策を維持しています。

核兵器禁止条約は、核兵器のない世界を目指す上で非常に重要な一歩だと思います。日本がどのように関わっていくのか、今後の議論に注目したいですね。

TPNWの広がりと国際的な動き

TPNW、世界はどう動く?核兵器廃絶への取り組み、現状は?

批准国増加も、核保有国は未参加。温度差あり。

核兵器禁止条約の広がりと国際的な動きについて解説していきます。

核兵器禁止条約について–核兵器をなくす日本キャンペーン
核兵器禁止条約について–核兵器をなくす日本キャンペーン

✅ 核兵器禁止条約は、核兵器の開発、保有、使用などを全面的に禁止し、廃絶を義務付ける史上初の条約で、2017年に国連で採択され、2021年に発効しました。

✅ 核兵器をめぐる国際社会の動きとして、冷戦終結後の核軍縮の動きがある一方で、新たな核保有国の出現も見られ、核兵器の禁止を求める声が高まり、核兵器禁止条約の成立につながりました。

✅ 核兵器禁止条約は、市民社会の活動と国際的な連携によって実現し、核兵器廃絶という目標に向けた大きな一歩となりました。

さらに読む ⇒核なき世界を日本から核兵器廃絶日本連絡会出典/画像元: https://nuclearabolitionjpn.com/tpnw

核兵器禁止条約の広がりは、核廃絶への大きな希望を感じさせますね。

世界中で批准国が増えているのは素晴らしいです。

TPNWは、2017年に採択され、2024年9月24日時点で署名国94か国・地域、批准国73か国・地域に達しています。

アフリカ、中南米、太平洋地域を中心に批准国が増加しており、核兵器廃絶への国際的な関心の高まりを示しています。

一方、核兵器保有国やその関連国は署名や批准を行っていません。

署名と批准の間にはタイムラグがあり、国内手続きの進捗状況や政治的判断によって、批准の時期は異なります。

TPNWは、核兵器の開発・生産・保有などを禁止し、核兵器のない世界を目指す条約であり、この条約への参加状況は、世界各国の核兵器に対する姿勢を理解する上で重要な手がかりとなります。

核兵器って、ほんまにアカンもんはアカンって、シンプルに考えたらええんや!禁止条約がもっと広がるように、僕も応援しますわ!

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日本は核廃絶と安全保障の間で揺れる。TPNWへの署名を見送る中、オブザーバー参加への動きも。現実的なアプローチで核なき世界を目指す。