ブラジルはCOP30で何を語る？気候変動対策とアマゾンの未来ルラ政権の環境保護政策とCOP30に向けた取り組み

それでは、ブラジルの気候変動対策について詳しく見ていきましょう。

ブラジルの気候変動対策強化

ブラジルは、ルーラ大統領就任後、アマゾンの保護を強く意識した政策を推進しているようですね。

環境と経済の両立目指すブラジル・ルラ政権アマゾン保護で一定の成果

公開日:2023/09/21

✅ ルラ政権はアマゾン熱帯雨林の保護を主要公約に掲げ、環境保護活動家であるマリナ・シルバ氏を環境・気候変動担当大臣に任命し、森林減少の実質ゼロ化を目指しています。

✅ ルラ政権はアマゾン基金を復活させ、違法伐採の取り締まりなどを強化することで、森林消失量が減少しており、成果を上げています。しかし、一方でセラード地域では大豆生産の拡大による原生植物生息地の破壊が進んでいます。

✅ 世界的な原油価格の高騰を受け、アマゾン地域の原油生産拡大を求める声が高まっていますが、シルバ環境・気候変動担当相は開発に反対しており、政権内でも意見が対立しています。

さらに読む ⇒世界日報出典/画像元: https://www.worldtimes.co.jp/global/central-and-south-america/20230921-174463/

アマゾンの熱帯雨林は地球全体の環境に大きな影響を与えるので、ブラジルの取り組みは世界にとって非常に重要ですね。

ブラジルは、ルーラ大統領就任後、環境保護を重視する政策を推進し、アマゾンの熱帯雨林消失が大幅に削減されました。

環境・気候変動省は、省庁間委員会（CIM）を設置し、気候変動対策を強化しています。

CIMは気候変動に関連する国家政策（PNMC）の実施・監視を行い、ブラジルが気候変動問題において指導的役割を担うことを目指しています。

また、ブラジルの温室効果ガス排出削減目標（NDC）も改定され、2025年までに48％、2030年までに53％削減するという野心的な目標が設定されました。

基準年の排出量も修正され、実質的な排出量は2016年の初版レベルまで低下しました。

そうですね。ブラジルは、アマゾンの熱帯雨林の保護に積極的に取り組んでおり、成果も出てきています。

COP30に向けたブラジルの準備

COP30の議長国として、ブラジルはどのような役割を果たそうとしているのでしょうか？。

月のブラジル・ベレンでの。議長にベテラン気候外交官のコレア・ド・ラゴ氏。ルーラ大統領が直接指名。「対トランプ人選（）」。駐日大使の経験も（）

公開日:2025/01/28

✅ ブラジルは、2023年11月にベレンで開催されるCOP30の議長に、ベテラン気候外交官のアンドレ・アラーニャ・コレア・ド・ラゴ氏を指名した。コレア・ド・ラゴ氏は、気候交渉で豊富な経験を持ち、駐日ブラジル大使も務めた経歴を持つ。

✅ COP30の開催は、トランプ政権によるパリ協定からの離脱宣言による不確実な状況下で行われる。コレア・ド・ラゴ氏は、2011年のCOP17で、京都議定書の第二約束期間の合意と2020年以降の新たな枠組みへの移行を導いた経験を持つ。

✅ コレア・ド・ラゴ氏は、ブラジル国内で高い人気と信頼を得ており、気候運動家やNGOから歓迎されている。しかし、ブラジルの先住民組織は、COP30で先住民の声が十分に反映されるか懸念を示している。

さらに読む ⇒一般社団法人環境金融研究機構出典/画像元: https://rief-jp.org/ct8/153290

コレア・ド・ラゴ氏は、気候交渉の経験豊富で、国際的な信頼も厚いので、COP30の成功に大きく貢献する可能性がありますね。

ブラジルは、2024年11月にベレンで開催されるCOP30（国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議）の議長国となりました。

アンドレ・アラーニャ・コヘーア・ド・ラーゴ大使が議長、アナ・トニ氏が事務局長を務めます。

大使は、COP30がブラジルにとって重要な役割を果たすこと、市民社会やアマゾンの住民との協力を重視すること、アメリカのトランプ前大統領の気候変動対策からの離脱は大きな影響を与える可能性があることを懸念していることを表明しました。

ええ、コレア・ド・ラゴ氏は、気候交渉で手腕を発揮してきた人物なので、COP30でも重要な役割を果たすでしょう。