AZEC構想はアジアの脱炭素化を本当に実現できるのか?日本主導の脱炭素化に向けた取り組みと課題
アジアの脱炭素化を加速!日本主導のAZEC構想が本格始動!経済成長と環境保護の両立を目指す、350件以上の協力プロジェクトを紹介。しかし、石炭火力問題など課題も。世界が注目するAZECの未来は?
AZEC構想の国際的な議論と課題
AZEC閣僚会合の共同声明のポイントは?
トリプル・ブレークスルーの実現
続いて、AZEC構想を取り巻く国際的な議論と課題についてお話します。
公開日:2023/12/06

✅ COP28で日本が「化石賞」を受賞したことに対し、西村経産相は、アンモニア混焼石炭火力発電など日本の取り組みが理解されていないとして、不快感を示しました。
✅ 日本の石炭火力発電に対する批判は、グリーンウォッシュや脱炭素に向けた取り組み不足によるもので、石炭火力の廃止は各国の事情を踏まえるべきとする日本の立場との対立が生じています。
✅ 西村経産相は、電力の安定供給を確保しつつ、石炭火力の発電比率を引き下げていく方針を表明し、アンモニア混焼などによるイノベーションを通じた脱炭素化を目指していく考えを示しました。
さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASRD63PT4RD6UTFK004.html日本の石炭火力発電に対する批判は、国際的な脱炭素化の流れの中で、日本が十分な取り組みをしていないという印象を与えているのかもしれません。
2023年8月には、ジャカルタで第2回AZEC閣僚会合が開催され、脱炭素化に向けた共同声明が採択されました。
共同声明では、気候変動対策、包摂的な経済成長、エネルギー安全保障の同時実現という「トリプル・ブレークスルー」を目指し、各国の実情を考慮した「一つの目標、多様な道筋」を尊重することが強調されました。
しかし、この「多様な道筋」という考え方は、再生可能エネルギーや省エネルギーを重視する環境団体から批判を受けており、日本の化石賞受賞につながるなど、国際的な議論を巻き起こしています。
私も、日本の石炭火力発電への依存度が高いことは問題だと思うんですけど、急に廃止するのは難しいと思います。
アジアのエネルギー事情とAZECの取り組み
アジアのエネルギー事情と欧米の石炭火力発電に対する立場はどの様に異なるのか?
アジアは石炭依存度が高い
それでは、アジアのエネルギー事情とAZECの取り組みについて詳しく見ていきましょう。
公開日:2023/12/19

✅ 日本政府は、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の首脳共同声明を発表し、アジア地域の脱炭素化を促進すると表明しました。しかし、市民団体は、AZECが実際には化石燃料の利用を推進し、気候変動対策の目標と整合していないと批判しています。
✅ 市民団体は、AZECがガス、水素、アンモニア、バイオマス、原子力などの技術を活用し、化石燃料の利用をグリーンウォッシュしていると主張しています。また、日本政府が化石燃料関連の投融資を継続していることも問題視しています。
✅ 市民団体は、アジア地域のコミュニティと連携して、日本政府に対し、化石燃料からの脱却と再生可能エネルギーへの転換を求めています。また、日本政府は、化石燃料の利用拡大によって、気候変動による壊滅的な影響が生じる可能性があると警告しています。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://fossilfreejapan.org/ja/media/media-releases/asia-civil-society-reactions-to-the-asia-zero-emission-community-azec-summit-statement/アジア諸国では、石炭火力発電への依存度が高いことから、脱炭素化への取り組みが遅れているという声も聞かれますね。
批判の背景には、アジア諸国のエネルギー事情の違いがあります。
欧米と比較して、アジア諸国では石炭火力発電への依存度が高く、急速なフェーズアウトは現実的ではありません。
AZECは、こうしたアジアの実情を踏まえ、石炭とアンモニアやバイオマスの混焼といった技術革新を推進することで、発電電力量当たりのCO2排出量削減を目指しています。
一方で、欧米主導のエネルギー転換論議は、石炭火力のフェーズアウトに焦点を当てており、アジア諸国のエネルギー事情を十分に考慮しているとは言えません。
ええ、アジア諸国は、石炭火力発電への依存度が高いので、脱炭素化への取り組みは非常に難しい課題を抱えています。AZEC構想は、こうした状況を踏まえて、現実的な脱炭素化の道筋を探していく必要があると思います。
AZEC構想の推進と今後の展望
岸田総理はAZEC推進をどのように強化するのか?
官民一体で推進
それでは、最後にAZEC構想の推進と今後の展望についてお話しします。

✅ 岸田総理は、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)推進関係省庁会議で、AZECの推進について議論し、AZEC構想の推進に向けた日本の取り組みを強化していくことを表明しました。
✅ 具体的には、8月にジャカルタで開催されるAZEC閣僚会合、ジャカルタへのアジア・ゼロエミッションセンター設置、AZEC担当大使の新設、プロジェクトの協力範囲拡大、資金調達のためのトランジション・ファイナンスやCO2削減評価ルールの整備などを挙げました。
✅ また、AZECの取組を政府全体で横断的に進めるため、AZEC推進関係省庁会議を立ち上げ、関係省庁が連携してAZECの取組を推進していくことを強調しました。
さらに読む ⇒首相官邸ホームページ出典/画像元: https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202406/19azec.html岸田総理大臣は、AZEC構想を強力に推進していくことを表明されましたが、今後の具体的な取り組みが気になります。
岸田総理は、AZEC推進関係省庁会議に出席し、AZECの取組が自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の新プランにおける第二の柱であると強調しました。
総理は、AZEC構想を推進するため、ASEAN各国との間で脱炭素・経済成長・エネルギー安全保障の同時実現を目指し、息の長い取組が必要であると述べました。
政府全体の横断的な推進体制強化のため、AZEC推進関係省庁会議を立ち上げ、新たにAZEC担当大使のポストを新設したことを明らかにし、山田滝雄前ベトナム大使を充てることを発表しました。
さらに、航空・船舶を含む運輸、農林分野にも協力範囲を拡大し、JBIC、NEXI、JICAを通じた支援を含め、AZEC関連プロジェクトを強化していく計画です。
アジアの脱炭素化に必要な4000兆円の資金動員のためのトランジション・ファイナンスや、CO2削減の評価ルール整備などについても、関係省庁が一体となって取り組んでいくことを表明しました。
岸田総理大臣は、AZEC閣僚会合におけるビデオメッセージで、昨年提唱したAZEC構想が具体化し始めていることに感謝を述べました。
世界的なエネルギー危機の中で、エネルギーの安定供給と脱炭素化を両立させることが重要であると強調し、アジア諸国が共同で取り組む必要があると訴えました。
特に水素やアンモニアなどのエネルギー選択肢を重視し、オーストラリアとの間で初めての水素サプライチェーンを立ち上げる決断をしたことを表明しました。
今後、アジア諸国と連携して、広域的なサプライチェーンを確立していく意向を示し、脱炭素化に向けた投資資金の呼び込みやプロジェクトの具体化を推進していくことを表明しました。
経団連は、AZEC構想がアジアのカーボンニュートラル(CN)を推進するエンジンとなると述べ、日本政府を含むパートナー国政府に対し、政策・制度面での連携・協調と個別プロジェクト支援を車の両輪として取り組むべきと提言しました。
岸田首相は、電力・運輸・産業の脱炭素化を目指すイニシアティブや脱炭素市場の創設に向けたルール整備等を進めていくと応じました。
同提言は、林官房長官と齋藤経産相にも建議されました。
両大臣ともCN実現の重要性を強調しました。
自民党は、AZEC構想推進に向け、議員連盟を設立しました。
設立総会で岸田氏は、官民一体で脱炭素化を推進する必要性を強調しました。
いや~、岸田総理もAZEC構想を推進するために、いろいろと動いておられるみたいやなぁ。でも、本当に成果が出るかどうかは、これから見ていかないとわかりませんわ。
本日の記事では、AZEC構想について詳しくご紹介しました。
💡 AZEC構想は、日本が主導するアジア地域の脱炭素化に向けた取り組みです。
💡 再生可能エネルギーの導入や省エネルギー技術の活用、脱炭素技術の共同開発などが主な内容です。
💡 しかし、石炭火力発電への依存度が高いアジア諸国では、脱炭素化への道のりは容易ではありません。