中国共産党と習近平政治の行方：二十大と今後の中国、何が起きる？中国政治の現在地：党大会、台湾問題、そして世界への影響

💡 中国共産党の党大会と全人代の役割と、中国政治における重要性を解説。

💡 習近平氏の3期目突入と、中国が掲げる内政・外交の今後5年間の政策の方向性。

💡 台湾問題における中国の立場、国際戦略、そして世界への影響を考察していきます。

✅ 習近平総書記が3期目に突入した中国共産党大会では、今後5年間の内政外交政策の方向性として、米中対立を念頭に先端技術での「自立」を呼びかけ、高度人材育成とイノベーション促進を急ぐ方針を示しました。また、台湾との統一は「中華民族の偉大な復興」のラストピースと位置付け、平和的な統一を目指しつつ、独立勢力や外部勢力に対する武力行使の権利は放棄しないと表明しました。

✅ 党大会では、中国独自の発展モデルを意味する「中国式現代化」を前面に押し出し、西側とのイデオロギー対立が先鋭化する懸念も出ています。

✅ 中国経済は、ゼロコロナ政策や住宅不況などの課題を抱え、2023年は低成長が続くと予想されています。新指導部にとって楽観できない滑り出しとなる一方、2035年までに中進国入り、2050年までに先進国入りを目指し「成長最優先」としているため、構造的な経済成長の低下や対外関係の悪化といった内憂外患への対応が注目されます。

✅ 習近平政権は、経済への影響を顧みない政策を次々と打ち出し、その後撤回または修正を行っている。これは、政権内の保守派と経済重視派の力関係が変化しているためと考えられる。近年、中国は、不動産市場の引き締め、プラットフォーム企業への規制強化、教育事業の禁止など、経済に悪影響を及ぼす政策を実行してきたが、経済悪化により、政策の修正や撤回に迫られている。

✅ 習近平政権は、混合所有制を推進しながら、国有企業による民営企業への資本的支配を強化している。近年、国有企業による民営企業の買収が増加しており、一部では民営企業は国有企業の支配下に置かれているとの見方もある。

✅ 習近平政権は、経済の統制と民営企業への資本的支配を通じて、中国経済を自らの支配下に置こうとしている。しかし、経済悪化など、中国経済を取り巻く状況は厳しさを増しており、今後の経済政策の方向性は不透明である。