核兵器のない世界は実現可能?米国の核戦略と日本のジレンマを徹底解説!核抑止論の矛盾と日本の置かれた立場
核兵器のない世界を目指す日本。唯一の被爆国として、核廃絶と米国の「核の傘」というジレンマに揺れる。拡大抑止ガイドライン策定で、有事の際の意思疎通を強化。しかし、核使用の決定権は米国に。日米同盟強化と核抑止力維持の間で、日本は難しい舵取りを迫られる。核の脅威が増す中、日本の役割は?
💡 核兵器のない世界を目指すオバマ前大統領のプラハ演説と現実のギャップを検証。
💡 日本の核兵器禁止条約(TPNW)に対する複雑な立場と米国の核の傘のジレンマを解説。
💡 日米拡大抑止協議(EDD)ガイドライン策定の意義と、今後の日米同盟の展望を考察します。
それでは、核兵器をめぐる複雑な現状を、第一章から順を追って見ていきましょう。
核抑止論の矛盾と核兵器のない世界の必要性
核兵器は本当に安全保障を担保できるのか?
人道的に問題あり。
核兵器廃絶への道のりは険しいですが、希望を捨てずに未来へ繋げたいですね。
![考fromヒロシマ]核なき世界理想遠くオバマ氏のプラハ演説から10年](https://chrysanthemum-digest.com/imgs/cd/14187/1.webp)
✅ オバマ前大統領のプラハ演説は、核兵器なき世界への強いメッセージとして被爆地に大きな希望を与えた。しかし、米国は演説後も核兵器の近代化を進めた。この矛盾は、非核保有国や市民社会が核兵器禁止条約の実現に向けて動き出すきっかけになった。
✅ 被爆地は、オバマ氏の演説から、核兵器廃絶に向けた国際的な機運が高まり、核兵器禁止条約が成立したことを大きな成果として捉えている。一方で、米国は条約に反対しており、核兵器廃絶への道のりは依然として険しい。
✅ オバマ氏の演説は、核兵器廃絶への道筋を示すものとはならなかったが、世界の人々に核兵器の非人道性について改めて考えさせる契機となった。若い世代は、被爆者からバトンを受け継ぎ、核兵器の脅威を後世に語り継いでいくという責任感を抱いている。
さらに読む ⇒中国新聞ヒロシマ平和メディアセンター出典/画像元: https://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=90071核兵器廃絶への理想と、核抑止力という現実との間で揺れ動く現状が浮き彫りですね。
米国はオバマ大統領の『プラハ演説』で『核兵器のない世界』を目指す方向へ転換しましたが、依然として『核抑止力』の維持を表明し、核兵器の必要性を捨てていません。
一方、日本政府は『核兵器廃絶』を目指す一方で、米国の『核の傘』の下で安全保障を維持しており、核兵器による攻撃に対しても核兵器で反撃できる選択肢を残すことを望んでいます。
核抑止論は、核兵器による威嚇で相手国の攻撃を抑止するという理論ですが、核兵器の使用や威嚇は広島・長崎の原爆投下に見られるように、無差別な大量虐殺を招き、国際人道法に違反します。
また、核兵器開発・使用後も戦争は無くならず、核兵器が戦争を抑止しているという証拠はありません。
核兵器は、人道的に許されず、戦争抑止効果も実証されていません。
核兵器のない世界の実現には、核抑止論の克服が不可欠です。
核抑止論の矛盾を突いた素晴らしい解説でした。核兵器の非人道性と、抑止効果の疑問点がよく分かりました。
TPNW参加見送り:日本の核兵器に対する複雑な立場
日本はTPNWにオブザーバー参加を見送りましたが、その理由は?
米国との同盟関係維持のため
日本が抱えるジレンマが、TPNWへの参加見送りに表れていますね。
公開日:2025/01/26

✅ 石破首相は、米国で開かれる核兵器禁止条約(TPNW)締結国会議にオブザーバーとして参加する案を保留する方向で調整に入った。
✅ これは、米国の「核の傘」を中心とする抑止力の重要性を考慮し、現実的な対応が適切だと判断したためである。
✅ また、日本がオブザーバーとして参加すれば、米国の信頼低下を招き、周辺国が日本の立場を誤認する恐れがあるとの懸念も表明された。
さらに読む ⇒매일경제出典/画像元: https://www.mk.co.kr/jp/world/11227308唯一の被爆国として、核兵器のない世界を目指す日本の苦悩が伝わってきます。
日本は、核兵器禁止条約(TPNW)にオブザーバー参加を見送りました。
日本政府は、TPNWではなく、核不拡散条約(NPT)を国際的な核軍縮・不拡散体制の礎石と位置付けています。
日本は、核兵器の忌避感に根ざした『非核規範』の下に、核兵器不使用規範や核兵器の開発・保有・使用を禁じる条約など、様々な下位規範を遵守しています。
しかし、TPNWの包括的な禁止規定は、拡大核抑止政策と相容れないため、日本政府は米国との同盟関係を維持する立場から、参加を見送った。
日本は、唯一の戦争被爆国としての立場と、米国との同盟関係というジレンマを抱え、核兵器のない世界の実現に向けて、難しい舵取りを迫られています。
いやー、難しい問題やなあ。核兵器は怖いし、でも抑止力も必要やし。日本はほんまに難しい舵取り迫られてるなあ。
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日米閣僚会合で拡大抑止を議論。核の傘の信頼性揺らぐ中、日本は米国の核政策理解と連携を強化。有事の際の意思疎通を図るガイドライン策定で抑止力強化を目指す。