佐渡金山、世界遺産の価値とは？（歴史、技術、登録問題）佐渡金山の歴史と、世界遺産登録への道

高度な技術と生産体制

続いて、高度な技術と生産体制について見ていきましょう。

土曜特集）世界遺産に佐渡島の金山／１７世紀、世界有数の生産量／幕府の財政支え国外にも影響公明新聞電子版年月日付ブログ公明党沖縄県本部

✅ 佐渡島の金山が世界文化遺産に登録された意義は、伝統的な手工業による金生産技術の高度な発展と、江戸時代に世界中の金生産量の約1割を占めていたという規模の大きさにある。

✅ 登録に際しては、韓国からの反発があったものの、朝鮮半島出身者を含めた鉱山労働者の過酷な環境を説明する展示を設けることで合意し、全会一致での登録が実現した。

✅ 今後は、世界遺産登録の価値を地域住民に広く知ってもらい、客観的な資料に基づいた金山の歴史を伝えるための取り組みが求められる。

さらに読む ⇒公明党出典/画像元: https://www.komei.or.jp/km/komei-okinawa/2024/08/27/%EF%BC%88%E5%9C%9F%E6%9B%9C%E7%89%B9%E9%9B%86%EF%BC%89%E4%B8%96%E7%95%8C%E9%81%BA%E7%94%A3%E3%81%AB%E4%BD%90%E6%B8%A1%E5%B3%B6%E3%81%AE%E9%87%91%E5%B1%B1%EF%BC%8F%EF%BC%91%EF%BC%97%E4%B8%96%E7%B4%80/

江戸時代の技術で、世界全体の約1割もの金を生み出していたとは、本当にすごいですね！。

佐渡金山は、江戸時代から機械に頼らずに伝統的手工業を工夫・改善し、大規模な生産体制を整えることで、世界全体の約10％、最高純度99.54％の金を生産していました。

鉱山の特徴に合わせて、西三川では砂金を含む地層を人力で掘り崩し、水の力で土砂を洗い流す「大流し」という手法、相川鶴子では硬い岩石を人力で掘削する採掘法が採用されました。

さらに、採掘、選鉱、製錬、精錬、小判の製造という一連の工程を分業で行っていたため、高品位の金を製造することができました。

佐渡金山は、世界でも類を見ない規模と技術を持つ鉱山であり、江戸時代の産業技術や文化、そして、人々の生活様式の貴重な証となっています。

手工業だけで、あんなにたくさんの金を作っていたなんて、信じられません！すごくないですか？

世界遺産登録問題

さて、世界遺産登録問題について見ていきましょう。

佐渡島の金山」が世界遺産に韓国と合意、勧告対応し逆転登録

公開日:2024/08/26

✅ 「佐渡島の金山」がユネスコ世界文化遺産に登録されました。

✅ ユネスコ諮問機関から「情報照会」の勧告を受けていましたが、朝鮮半島出身労働者に関する歴史を含む「全体の歴史」を展示に反映させるなど対応したことで登録が実現しました。

✅ 諮問機関からの勧告では、江戸時代の遺構に偏っていることや、韓国側の主張への対応として全期間の歴史を説明する展示戦略を策定することが求められていました。

さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20240727/k00/00m/040/079000c

登録にあたって様々な問題があったんですね。

日韓関係も影響していたとは…。

佐渡金山の世界文化遺産登録問題は、日本政府は当初推薦を見送る方針だったが、最終的に推薦することを閣議了解した。

この方針転換の背景には、政局や日韓関係を巡る思惑が大きく影響していた。

佐渡金山は、2015年から推薦を目指していたものの、ユネスコの審査制度に関する問題や韓国との歴史認識問題などを理由に、政府は推薦を見送る方向で検討していた。

特に、韓国が反発する佐渡金山の登録が、日本の国際社会での信用を傷つけかねないという懸念が強かった。

また、2015年に登録された『明治日本の産業革命遺産』を巡り、韓国が強制労働問題を主張し、ユネスコから日本政府への批判や要請が出されたことも、佐渡金山の推薦に慎重な姿勢を強めた要因の一つである。

しかし、政府内では、佐渡金山の登録が日韓関係に悪影響を与えるとの見解と、歴史的な意義や価値を世界に発信する必要性との間で意見が対立していた。

最終的に、政府は佐渡金山の推薦を決めたが、登録される可能性は低いと見られている。

登録には、2023年夏ごろまでに世界遺産委員会で3分の2以上の賛成が必要となるが、実質的にはコンセンサス方式を取っている。

過去の『明治日本の産業革命遺産』の登録の際には、ドイツが日韓両国に事前合意を促していたが、韓国との間で強制労働問題での認識のずれは依然として解消されていない。

そのため、佐渡金山の登録に関しても、韓国からの強い反対が予想され、登録が実現するかどうかは不透明である。

登録の裏には、様々な政治的な駆け引きがあったんですね。複雑ですなぁ。

観光の魅力

最後に、観光の魅力についてご紹介します。

佐渡金山（宗太夫坑コース）

✅ 佐渡金山の「宗太夫坑」コースは、江戸初期の手掘りの坑道内に採掘作業の様子が再現されており、水上輪や出入り改め、山留大工などの当時の設備や作業の様子を見学できる。

✅ 坑道内には、当時の様子を再現したジオラマや説明パネルが設置されており、金山の歴史や採掘方法、労働者の暮らしについて学ぶことができる。

✅ コースは「道遊抗」コースに比べて短い距離で高低差があり、坑道の下部から上部までを見学することで、いくつもの坑道が縦横に掘られていることを実感できる。

さらに読む ⇒佐渡金山（宗太夫坑コース）出典/画像元: https://youyou.main.jp/c3/niigata/sodayu-mine.htm

実際に坑道内に入れるのは、貴重な体験ですね。

歴史好きにはたまらないでしょうね！。

佐渡金山は、江戸時代初期から平成元年まで約400年間稼働した日本最大の金銀山です。

東西3km、南北600m、深さ800mという広大な敷地内には、坑道跡、採掘施設、製錬施設などが点在し、そのほとんどが国の重要文化財、史跡、近代化産業遺産に指定されています。

佐渡金山の魅力は、400年にわたる歴史的遺物がそのまま残っている点にあります。

当時の採掘技術や生産システムがわかる貴重な遺産であり、世界でも類を見ない規模と保存状態を誇ります。

手掘りの坑道や機械堀りの跡、金鉱石を砕くための施設など、実際に稼働していた当時の様子を目の当たりにすることができます。

佐渡金山の見学コースには、宗太夫坑江戸金山絵巻コース、道遊坑明治官営鉱山コース、ガイド付き産業遺産ツアー、ガイド付き山師ツアー、ISLANDMIRRORGEコースなどがあります。

それぞれのコースで異なる角度から佐渡金山の歴史や文化に触れることができます。

佐渡金山は、歴史ファン、鉱山に興味のある人、世界遺産に興味のある人、家族連れなど、幅広い層におすすめの観光スポットです。

かつて金脈を求めて多くの人々が集った活気あふれる佐渡金山の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

昔の人がどんな風に働いていたのか、想像力を掻き立てられますね！

佐渡金山の歴史、技術、登録問題、そして観光の魅力、どれも興味深い内容でしたね。