水俣病研究公募と環境省の取り組み：過去から未来へ、研究の現在地とは？水俣病研究公募の最新情報：令和5年度～令和7年度、研究の進捗と課題

水俣病に関する情報をお届けします。

まずは、水俣病の概要についてご紹介します。

水俣病に関する研究公募：令和5年度

水俣病について詳しく解説していきます。

水俣病と水銀について

✅ 水俣病は、化学工場から排出されたメチル水銀が魚介類に蓄積し、それを食べた住民に発生した神経疾患です。熊本県水俣湾周辺と新潟県阿賀野川流域で発生し、それぞれ1956年と1965年に患者が報告されました。

✅ 水俣病の原因企業は、チッソ（株）と昭和電工（株）です。両社は高度経済成長期に日本の発展に貢献した化学工業企業であり、特にチッソは高い開発力と増産意欲を持ち、地域社会の支持を得ながら、環境問題を軽視した生産活動を行っていました。

✅ メチル水銀は神経系に強い障害を与え、運動失調、構音障害、視野狭窄、感覚障害など様々な症状を引き起こします。工場から排出されたメチル水銀は、海中の生物に濃縮され、食物連鎖を通して人体に蓄積されました。

さらに読む ⇒国立水俣病総合研究センター出典/画像元: http://nimd.env.go.jp/archives/minamata_disease_in_depth/

水俣病の原因や症状について、改めて認識を深めることができました。

環境問題の根深さを感じます。

環境省は、水俣病被害者の救済と問題解決を目的に、水俣病特措法に基づき、メチル水銀の健康影響に関する調査研究を推進しています。

この研究は、①有効な診断方法の開発、②患者の経年的変化と自然史の把握、③曝露量と症候の関係の解明を基本方針としています。

令和5年度は、これらの要素を対象とした研究課題を公募しており、特に「曝露量と症候の関係の解明」と「脳磁計とMRI等を活用した健康調査のあり方の検討」の2つの課題に焦点を当てています。

研究期間は令和5年度から3年を上限とし、研究費は1課題あたり年間50～300万円程度です。

応募方法は、別添様式「研究計画書」をダウンロードし、必要事項を記入の上、電子メールで提出することで行います。

応募期限は令和5年5月15日（月）までです。

採択は、提出された研究計画書に基づき、重金属等の健康影響に関する総合的研究検討委員会にて決定されます。

過去の採択課題は、令和元年度以降、水俣病患者の経年的変化、メチル水銀曝露による健康影響、水俣病に係る有効な診断方法など、多岐にわたる分野で実施されています。

非常に詳細な解説で、理解が深まりました。過去の教訓を活かし、今後の研究に期待します。

水俣病研究公募：令和7年度

脳磁計とMRIを組み合わせた診断手法は、画期的な試みですね。

水俣病健康調査脳磁計と組み合わせメチル水銀の脳への影響診断へ年度に実現可能性調査、協力者の存否が課題専門家検討会

✅ 環境省が水俣病の健康調査で脳磁計とMRIを組み合わせた診断手法を用いる方針を決定。

✅ 同手法はメチル水銀の脳への影響を客観的に評価できる可能性があり、疫学調査の精度向上に役立つと判断。

✅ 今後、実現可能性調査を実施し、26年度の本格調査の可否を判断する。

さらに読む ⇒鹿児島のニュース南日本新聞出典/画像元: https://373news.com/news/local/detail/209606/

脳への影響を客観的に評価できる可能性があるとのこと、今後の研究に期待ですね。

疫学調査の精度向上にもつながるなら素晴らしいです。

環境省は、水俣病に関する総合的研究を推進するため、令和7年度の研究計画を公募します。

公募内容は、メチル水銀への曝露量と症候の関係、水俣病に係る有効な診断方法の開発に関する研究です。

研究期間は、一般枠公募課題が最長3年間、政策枠公募課題が最長2年間です。

研究費は、一般枠公募課題が年間50～300万円程度、政策枠公募課題が年間50～300万円程度です。

応募方法としては、別添様式「研究計画書」をダウンロードし、必要事項を記入の上、電子メールで提出してください。

応募期限は、令和7年2月21日（金）～3月21日（金）までです。

研究の採択は、重金属等の健康影響に関する総合的研究検討委員会にて行われます。

詳細は、環境省ホームページに掲載されている「研究計画書作成要領」をご確認ください。

（笑いながら）環境省さん、また面白いこと考えてますなぁ！脳みそのMRIって、まるでSFの世界やんか！でも、こういう技術が、病気の人を救うんやから、ホンマ素晴らしいと思いますわ！