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トランプ政権と宗教の自由:アメリカ政治における宗教的価値観と国際的影響?トランプ政権下の宗教政策:信仰、自由、そして政治的思惑

トランプ政権下で、宗教と政治の距離が縮まる。宗教団体の政治活動を後押しする行政命令や、ホワイトハウスへの「信仰局」設置など、信教の自由を前面に押し出した政策が展開された。しかし、それは同時に、特定宗教への偏向や、差別を助長する可能性も孕んでいるとの批判も。国内外に影響を及ぼす、トランプ流「宗教の自由」の行方を追う。

トランプ政権と宗教の自由:アメリカ政治における宗教的価値観と国際的影響?トランプ政権下の宗教政策:信仰、自由、そして政治的思惑

📘 この記事で分かる事!

💡 トランプ政権は、宗教の自由を最重要課題の一つとして掲げ、様々な政策を打ち出しました。

💡 政権は、宗教団体が政治活動を行う上での制限を緩和し、宗教団体の発言権を強化しました。

💡 トランプ政権は、宗教的価値観を基盤とした「信仰局」を設立し、保守層の支持獲得を目指しました。

さて、本日はトランプ政権下における宗教の自由に関する動きを追っていきます。

この問題が、現代社会にどのような影響を与えているのか、深く掘り下げていきましょう。

トランプ政権の「宗教の自由」に関する取り組み

トランプ政権は宗教団体とどのように連携を強化したか?

行政命令やガイドラインで支援

それでは、まずトランプ政権における宗教の自由に関する取り組みについて見ていきましょう。

宗教リテラシー向上委員会】「宗教の自由」をめぐる日米の動向藤井修平年月日

公開日:2022/11/17

宗教リテラシー向上委員会】「宗教の自由」をめぐる日米の動向藤井修平年月日

✅ 米国では、宗教的自由が拡大する傾向にあり、公共空間における宗教的活動や発言の自由が保障されるようになっている。一方で、日本では統一協会問題の影響で、宗教に対する批判が高まり、宗教の自由が制限される可能性が出てきている。

✅ 米国では、宗教的自由が礼拝の自由とは異なる概念として捉えられており、公共空間での宗教的活動や発言の自由を保障する範囲が広い。日本では、宗教の自由を礼拝の自由の範囲に限定する傾向があり、家庭や宗教施設内での行為についても社会通念に照らした制限が検討されている。

✅ 両国の宗教の自由に関する現状を比較検討し、宗教の自由の範囲や保障すべき内容について議論を進める必要がある。米国の状況は、日本における宗教の自由に関する議論の参考になるだろう。

さらに読む ⇒キリスト新聞社ホームページ「キリスト新聞」年創刊。キリスト教界の最新ニュースをお届けするキリスト教メディアサイト。教会・牧師・信仰・カウンセリングについての情報満載。キリスト新聞のご購読申し込み受付中!「キリスト新聞社の本」好評発売中!出典/画像元: https://www.kirishin.com/2022/11/17/57130/

アメリカでは、宗教的自由の保障が拡大傾向にある一方、日本では統一協会問題の影響もあり、議論が活発化しています。

両国の状況を比較することで、より深い理解が得られるでしょう。

トランプ政権は、宗教団体による政治活動を税法上抑制しないとする行政命令13798号を発令し、さらに司法省に「宗教の自由」促進のためのガイドライン策定を命じました。

セッションズ司法長官(当時)は、2017年10月にこのガイドラインを定め、2018年5月にはホワイトハウスに「信仰と機会イニシアティブ」を設置し、宗教団体とのリエゾンの役割を担わせるなど、宗教団体との連携を強化しました。

2018年7月には、司法省内に「宗教自由タスクフォース」が設置され、連邦行政組織に対して、規制が個人の「宗教の自由」を妨げる場合には、規制を差し控えるように指導しています。

この指導は、例えば、医師や看護師が「宗教の自由」を理由にLGBTの患者の治療を拒むことを許容することにつながる可能性があり、懸念されています。

司法省は、同性婚結婚式にウェディングケーキを作成することを拒んだケーキ職人の訴訟では職人を擁護する立場をとっており、医療拒否でも同様の立場をとる可能性も懸念されています。

なるほど。アメリカと日本では、宗教の自由に対する考え方に違いがあるということですね。専門的な視点から、非常に分かりやすく解説していただき、ありがとうございます。

「信仰・機会イニシアチブ」設立と批判

トランプ大統領の「信仰・機会イニシアチブ」は何を目指しているのか?

宗教団体の発言権強化

次に、トランプ政権が設立した「信仰・機会イニシアチブ」について見ていきましょう。

トランプ大統領、信教の自由委員会を新設
トランプ大統領、信教の自由委員会を新設

✅ トランプ大統領は、アメリカの信教の自由を保護するための新たな大統領委員会を設置する大統領令に署名しました。

✅ この委員会は国内の信教の自由に対する脅威を調査し、信教の自由の保護を強化するための戦略を策定し、「米国の平和的な宗教的多元主義」を促進するプログラムを作成する任務を負います。

✅ この委員会は、病院における宗教的医療行為、宗教教育を受けた子供に対する脅威、宗教施設への攻撃など、様々な問題について調査を行う予定です。

さらに読む ⇒ワシントン・タイムズ・ジャパン出典/画像元: https://washingtontimes.jp/2025/05/02/9967/

トランプ大統領は、信教の自由を保護するための委員会を設置しました。

宗教団体との連携を強化することで、様々な問題への対応を目指したようです。

ドナルド・トランプ米大統領は、ホワイトハウスに「信仰・機会イニシアチブ」という部署を設立する大統領令に署名しました。

これは、ブッシュ政権とオバマ政権でも同様の部署が設置されていたことに倣うものです。

この部署は、信教の自由に対する行政の行き過ぎを監視し、宗教団体の発言権を強化することを目的としています。

大統領令は、宗教団体が政府の助成金や契約、活動、連邦基金の利用において公平に競い合えるようにすることを目指しており、宗教団体の取り組みが地域社会を活性化させる上で不可欠だと主張しています

しかし、この大統領令に対しては、宗教の名の下に差別を拡大するものだとする批判の声も上がっています。

批判者らは、大統領令が信教の自由の定義を変え、自分の宗教的信条と同じでない人々を差別するものだと主張しています。

ほんまに。宗教って、時にえらいエネルギーを持つから、政治が利用したがるんは、よー分かりますわ。でも、行き過ぎたんは、やっぱりアカン思うで。

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トランプ氏、信教の自由を掲げ新組織を設立!「反キリスト教偏見」根絶へ。宗教色の強い政策で支持基盤を強化、その影響は日本にも?