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小型実証衛星4型(SDS-4)って、どんな衛星?小型実証衛星4型(SDS-4)の開発と目的とは!!?

小型実証衛星4型(SDS-4)って、どんな衛星?小型実証衛星4型(SDS-4)の開発と目的とは!!?
📘 この記事で分かる事!

💡 小型実証衛星4型(SDS-4)は、様々な技術実証を目的とした衛星です。

💡 SDS-4は、2009年から2012年にかけて開発され、H-IIAロケットによって打ち上げられました。

💡 SDS-4は、AIS受信機能の高度化、宇宙デブリ観測、地球観測、衛星間通信技術の検証といった4つの目的を持っています。

それでは、最初の章に移ります。

SDS-4の開発と目的

小型実証衛星4型(SDS-4)は、様々な技術実証を目的とした衛星なんですね。

🔖 関連記事の要約!搭載ミッション
搭載ミッション

✅ SDS-4ミッションは、船舶の航行情報を取得する衛星搭載船舶自動識別実験(SPAISE)、軌道上での熱制御特性を評価する平板型ヒートパイプの軌道上性能評価(FOX)、熱制御材の太陽光吸収率の劣化データを測定するTHERMEを用いた熱制御材実証実験(IST)、および宇宙機コンタミ管理などに利用可能な水晶発振式微小天秤(QCM)の4つの実験で構成されています。

✅ 各実験は、衛星搭載システムの性能検証、実用化に向けたデータ取得、宇宙環境における材料特性評価、および将来的な宇宙機コンタミ管理や環境計測への応用を目指しています。

✅ これらの実験を通して得られるデータは、将来の宇宙開発における技術向上や新たなミッションの展開に貢献すると期待されています。

さらに読む ⇒JAXA|研究開発部門JAXA|研究開発部門出典/画像元: https://www.kenkai.jaxa.jp/research/pastpro/sds4/sds4-mission.html

小型実証衛星4型(SDS-4)は、様々な技術実証を目的として4つの実験が行われたんですね。期待が膨らみます。

小型実証衛星4型(SDS-4)は、2009年9月から2012年5月にかけて開発され、H-IIAロケット21号機によって打ち上げられました。SDSはSmall Demonstration Satelliteの略で、小型実証衛星を意味し、宇宙環境における技術実証や新たな技術開発を目的とした衛星です。SDS-4は、4つの主な目的を持ちます。1. AIS受信機能の高度化船舶の位置情報などを取得する自動識別装置(AIS)の受信機能を高度化し、より高精度なデータ取得を目指します。2. 宇宙デブリ観測宇宙空間を漂う人工衛星やロケットの残骸である宇宙デブリを観測し、衝突リスクの低減に貢献します。3. 地球観測地球の表面を観測し、環境変化や災害発生時の状況把握に役立てます。4. 衛星間通信技術の検証他の衛星との通信技術を検証し、将来的には、衛星同士の通信ネットワーク構築を目指します。SDS-4は、これらの目的を達成するために、様々な技術を搭載しています。例えば、高感度なAIS受信機や宇宙デブリ観測用のカメラ、地球観測用のセンサーなどが搭載されています。

ええ、まさに、技術革新の象徴と言えるでしょう。小型ながら、多岐にわたる実験を通して、宇宙開発の未来を切り拓くための貴重なデータが得られたんですよ。

へぇ~、宇宙開発って、ホンマにスゴイなぁ!あの小さい衛星で、こんなにいろんな実験ができるんや!

4つの実験、それぞれ目的が違っていて、興味深いです。将来の宇宙開発に繋がるデータが得られるなんて嬉しいです。

SDS-4によるAIS信号受信と今後の展望

AIS受信機能の高度化って、どういうことですか?

🔖 関連記事の要約!SPAISE(スパイス;衛星搭載AIS) – JAXA 第一宇宙技術部門 サテライトナビゲーター
SPAISE(スパイス;衛星搭載AIS) – JAXA 第一宇宙技術部門 サテライトナビゲーター

✅ SPAISEは、衛星に船舶自動識別装置(AIS)を搭載して、全球における船舶の航行情報を取得する実験です。

✅ SPAISEは、AIS信号を衛星軌道上で受信することで、従来の陸上局では不可能だった広域かつ遠方のAIS情報を取得し、船舶の航行状況把握、海洋環境保全、海上安全などに役立てることを目指しています。

✅ SPAISEは、これまで小型実証衛星や陸域観測技術衛星に搭載されてきたAIS受信機の検証を重ね、2021年に打ち上げ予定の「だいち4号」に搭載されるSPAISE3では、受信性能向上を目指しています。

さらに読む ⇒SPAISE(スパイス;衛星搭載AIS) – JAXA 第一宇宙技術部門 サテライトナビゲーターSPAISE(スパイス;衛星搭載AIS) – JAXA 第一宇宙技術部門 サテライトナビゲーター出典/画像元: https://www.satnavi.jaxa.jp/ja/spaise/index.html

船舶の航行情報を衛星から取得できるなんて、すごいですね!

SDS-4は2012年5月18日に打ち上げられ、日本付近を航行する船舶からのAIS信号を受信しました。JAXAは、小型実証衛星4型(SDS-4)に搭載した衛星搭載AIS受信機の実験について、定常フェーズを終了し、後期利用フェーズに移行しました。定常フェーズでは、様々な環境下におけるAIS信号を38万信号分取得し、衛星AIS受信機の技術的な検証を実施しました。後期利用フェーズでは、取得した信号を解析することにより、船舶トラッキング、海洋環境保全、海上安全など、様々な分野への利用可能性について研究を進めていきます。今後は様々な海域におけるAIS信号受信を試み、技術的な検証を進めていく予定です。また、海上保安庁、関東地方整備局、国土技術政策総合研究所と連携し、衛星AISデータの利用研究を進めていきます。

AIS受信機能の高度化とは、簡単に言えば、船舶の位置情報などをより正確に取得できるようになるということです。これにより、海上交通の安全確保や海洋環境の保全に役立つデータが得られるようになるんですよ。

へぇ~、衛星で船の位置情報が分かるんや!なんか、海賊みたいやなぁ!

AIS受信機能の高度化は、海上の安全に役立つんですね。地球規模で安全を守る、とても大切な技術だと思います。

SDS-4の運用と成果報告

SDS-4は、既に運用を終えているんですね。

🔖 関連記事の要約!JAXA、観測衛星「しずく」(GCOM

公開日:2012/01/18

JAXA、観測衛星「しずく」(GCOM

✅ JAXAは、地球の水循環を観測する衛星「しずく」(GCOM-W1)と小型実証衛星4型「SDS-4」を公開した。

✅ ゛しずく゛は、マイクロ波を使って水を観測することで、降水量、海面水温、積雪量、土壌水分量などを観測する。

✅ SDS-4は、大きさ50cm角、重さ50kgの超小型衛星で、技術実証を目的とした工学実験機である。

さらに読む ⇒マイナビニュースマイナビニュース出典/画像元: https://news.mynavi.jp/techplus/article/20120118-gsom_w1/

SDS-4は、2013年に軌道上1周年を迎え、全ミッションのエクストラサクセスを概ね達成したんですね。素晴らしい成果ですね。

2013年5月18日には軌道上1周年を迎え、全ミッションのエクストラサクセスを概ね達成しました。その結果を踏まえ、JAXA社内向けに成果報告会を開催しました。報告会では、FOXミッション、IST、QCMミッション、SPAISEミッション、バス実験といった各ミッションの成果が報告されました。2014年5月18日に軌道上2周年を迎えました。2014年4月19日には筑波宇宙センター春の特別公開にて「SDS-4運用体験&公開イベント」を実施し、参加者は実際に衛星運用を体験しました。イベントでは、衛星から送られてくるデータをリアルタイムで受信し、参加者自身で指令を送信することで衛星の操作を行いました。イベントは事前申し込み制で、30名の募集枠に約170名の応募がありました。イベント後には、参加者から高い評価と建設的な改善提案が寄せられました。

ええ、SDS-4は、2012年に打ち上げられ、2019年にスカパーJSATに譲渡されるまで、約7年間という長い間、運用されていました。その間、様々な実験を通して貴重なデータが得られました。

7年間って、長っ!あの小さい衛星が、そんなに長く活躍してたなんて、ホンマにスゴイわ!

SDS-4は、多くの成果をあげたんですね。将来の宇宙開発に役立つデータが得られたと聞いて、感動しました。

SDS-4運用管制官体験イベント

SDS-4の運用管制官体験イベントって、どんなイベントですか?

🔖 関連記事の要約!JAXA
JAXA

✅ 日本の無人宇宙貨物船「こうのとり」8号機(HTV8)が、2022年9月2日に国際宇宙ステーション(ISS)に到着し、ドッキングしました。

✅ HTV8は、ISSに物資を輸送し、日本実験棟「きぼう」から不要になったものを地球に持ち帰る役割を担っています。

✅ HTV8は、今後約1か月間ISSに滞在し、物資の搬入や回収作業、そして科学実験などを行う予定です。

さらに読む ⇒宇宙とつながる最前線基地 ~HTV運用管制室ツアー~宇宙とつながる最前線基地 ~HTV運用管制室ツアー~出典/画像元: https://www.jaxa.jp/countdown/h2bf1/special/tour_htv_j.html

実際に衛星運用を体験できるイベントなんて、夢みたいですね!

2013年4月20日には筑波宇宙センター春の特別公開にて、「SDS-4運用管制官体験」イベントを実施しました。このイベントでは、参加者は実際の衛星運用室で、実際に使用しているPCを操作し、衛星運用を体験しました。イベントは事前申し込み制で、40名の募集枠に約400名の応募がありました。事後アンケートでは、参加者から高い評価と、宇宙開発への関心の高まりが示されました。

SDS-4の運用管制官体験イベントは、筑波宇宙センターで行われたイベントで、参加者は実際に衛星運用室で、衛星運用を疑似体験することができました。宇宙開発への関心を高めるための貴重な機会だったと言えるでしょう。

ホンマに、宇宙飛行士になった気分やなぁ!あんな体験ができたら、宇宙開発者目指したくなるわ!

私も、いつか宇宙開発に携わってみたいです。

SDS-4の民間企業への譲渡

SDS-4は、民間企業に譲渡されたんですね。

🔖 関連記事の要約!中古衛星市場」がもたらす可能性–宇宙ビジコン「S

公開日:2022/05/24

中古衛星市場」がもたらす可能性–宇宙ビジコン「S

✅ JAXAは、宇宙産業参入のハードルを下げるため、中古衛星市場の活用を推進している。中古衛星は、開発期間とコストを大幅に削減できるだけでなく、初期故障のリスクが低く、すぐに運用を開始できるというメリットがある。

✅ JAXAは、小型実証衛星2号機(RAISE-2)を民間事業者に譲渡する公募を実施し、衛星保有によるリスクや運用維持費、手続きなどを実際に経験してもらうことで、宇宙事業参入の促進を目指している。

✅ 衛星譲渡は、JAXAの小型実証衛星4型(SDS-4)がスカパーJSATに譲渡された事例があり、衛星保有は新しい衛星ビジネスモデルとして注目されている。

さらに読む ⇒UchuBizUchuBiz出典/画像元: https://uchubiz.com/article/fea2690/2/

民間企業が衛星を利用する時代になったんですね。

2019年12月2日、JAXAが保有していた小型実証衛星4型(SDS-4)が、スカパーJSATに譲渡されました。これは、JAXAが開発した人工衛星を民間企業に譲渡した初めての事例であり、スカパーJSATにとっては初の低軌道衛星保有・運用となります。SDS-4の譲渡は、JAXAが運用中の人工衛星を民間企業が活用することで、新たな宇宙産業を拡大するための取り組みの一環です。スカパーJSATは、SDS-4の運用を通して、低軌道衛星ビジネスへの参入を目指します。この譲渡は、宇宙産業全体の市場規模拡大を目標とした「宇宙産業ビジョン2030」に基づいたものです。JAXAとスカパーJSATは、それぞれの強みを活かし、宇宙産業の活性化を目指していきます。

ええ、2019年にスカパーJSATに譲渡されました。これは、JAXAが開発した人工衛星を民間企業に譲渡した初めての事例であり、宇宙産業の活性化に大きく貢献する取り組みです。

へぇ~、民間企業が衛星を持つ時代になったんや!これからは、衛星ビジネスっていうのも流行るんかな?

民間企業が衛星を活用する時代になったんですね。宇宙開発が身近なものになってきたように感じます。

小型実証衛星4型(SDS-4)は、様々な技術実証を通して、宇宙開発の未来を切り拓くための貴重なデータを提供しました。

🚩 結論!

💡 SDS-4は、4つの目的を持った技術実証衛星で、AIS受信機能の高度化、宇宙デブリ観測、地球観測、衛星間通信技術の検証を行いました。

💡 SDS-4は、2012年5月18日に打ち上げられ、2019年12月2日にスカパーJSATに譲渡されました。

💡 SDS-4は、宇宙開発における技術革新の象徴であり、民間企業による宇宙事業参入を促進する役割を果たしました。