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ホッブズの社会契約説:自然状態とリヴァイアサンって、どんな話?とは!!!

ホッブズの社会契約説:自然状態とリヴァイアサンって、どんな話?とは!!!
📘 この記事で分かる事!

💡 社会契約説は、国家の起源について説明する考え方です。

💡 ホッブズは、国家がなければ、人間は争い、不安定な状態にあると主張しました。

💡 リヴァイアサンは、国家の権力、特に絶対権力、を象徴する言葉です。

それでは、最初の章から見ていきましょう。

ホッブズの社会契約説:自然状態とリヴァイアサン

なるほど、なかなか難しい話ですね。

🔖 関連記事の要約!ホッブズ『リヴァイアサンI』:万人の万人に対する闘争
ホッブズ『リヴァイアサンI』:万人の万人に対する闘争

✅ ホッブズは著書「リヴァイアサン」において、国家が成立する以前の自然状態では、人間は万人の万人に対する闘争状態に置かれると主張しています。この闘争状態は、人間が平等であり、有限な資源を奪い合い、自分の身を守るために先手を打つ必要性、さらには自尊心による攻撃性から生まれます。

✅ ホッブズは、国家を人造人間リヴァイアサンとして定義し、それは人間が自分たちを守るために作り出したものだと説明します。リヴァイアサンは、人間が互いに契約を結び、主権者に権力を委譲することで形成されます。

✅ 自然状態では、人間は自分の身を守るために他人の命を奪う権利も持つとされています。これは、攻撃されれば命を奪われる可能性があるため、先制攻撃を正当化するためです。しかし、ホッブズは、この自然状態は人間の生存を脅かすため、国家の設立が必要であると結論づけます。

さらに読む ⇒On the Shoulders of GiantsOn the Shoulders of Giants出典/画像元: https://ontheshouldersofgiants.hatenablog.com/entry/hobbes_leviathan

まさに、万人の万人に対する闘争状態ですね。怖いですね…

トーマス・ホッブズは、イギリスの哲学者で、彼の著書『市民論』や『リヴァイアサン』で社会契約説を唱えました。ホッブズは、国家が存在しない自然状態は、人々が自分の利益のために争い、常に殺される危険にさらされる万人の万人に対する闘争の状態であると考えました。この不安定な状況から脱却するためには、市民が自由の一部を放棄し、絶対的な権力を持つリヴァイアサンと呼ばれる国家に委ねるべきだと主張しました。リヴァイアサンは、市民を保護するために、法律や警察などの公共権力(コモンパワー)を設立し、秩序と安定を維持する役割を担います。ホッブズの社会契約説は、国家の起源と権力の正当性について、新たな視点を与え、後の政治思想に大きな影響を与えました。

はい、ホッブズは、人間が自分たちの利益のために争うことから、国家は不可欠だと考えたのです。

ほな、人間はみんな、生まれながらに悪いやつってことかー?

でも、絶対的な権力を持つリヴァイアサンって怖いですね…。

『リヴァイアサン』:自然権と社会契約

リヴァイアサン、なんだか怖い名前ですね…。

🔖 関連記事の要約!トマス・ホッブズ】「リヴァイアサン」わかりやすく解説│Web大学 アカデミア
トマス・ホッブズ】「リヴァイアサン」わかりやすく解説│Web大学 アカデミア

✅ トマス・ホッブズは、17世紀のイングランドで活躍した哲学者であり、彼の代表作「リヴァイアサン」は、社会契約説に基づいた国家論を展開しています。

✅ ホッブズは、人間の自然状態は「万人の万人に対する闘争」であり、欲望のままに争う状態にあると主張します。この状態では、誰も安全に生きることはできず、社会は混乱と不安に陥ります。

✅ そこで、ホッブズは、社会契約によって国家を設立し、個人が自由を放棄することで、秩序と安全を確保すべきだと主張します。国家は、個人の自由を制限する代わりに、個人の命と財産を守る役割を担うのです。

さらに読む ⇒トマス・ホッブズ】「リヴァイアサン」わかりやすく解説│Web大学 アカデミアトマス・ホッブズ】「リヴァイアサン」わかりやすく解説│Web大学 アカデミア出典/画像元: https://akademeia-literacy.com/politics/thomas-hobbes-leviathan/

なるほど、自由を放棄することで、秩序と安全が確保される、ということは、今の社会にも通じる考え方ですね。

ホッブズの『リヴァイアサン』は、自然状態では個人が自然権を持ち、その権利を守るために国家権力を設立するという社会契約思想を提唱した政治哲学の古典です。自然状態は万人の万人に対する戦争という殺し合いに至ると考え、国家権力は人々の自然権を保護するために必要不可欠だと主張しています。ホッブズは、人間は運動する機械であり、自己保存のために常に利己的に行動すると考えました。自然状態では、個人の権利は保障されず、人々は不安定な状況に置かれるため、自分たちの権利と安全を確保するために、一部の権利を国家に譲渡するという社会契約を結ぶ必要があると主張しました。この社会契約によって生まれた国家はリヴァイアサンと呼ばれ、絶対的な権力を持ち、個人の権利を守る役割を担います。

ええ、ホッブズは、自由を放棄することで、安全が得られると考えたのです。

つまり、みんなが警察官みたいなもんかー。

でも、自由を放棄するのは、少し寂しい気もします…。

絶対的な国家権力 - 賛否両論

社会契約説は、国家の権力の源泉を国民の同意とする、画期的な考え方ですね。

🔖 関連記事の要約!社会契約説とは】ホッブズ・ロック・ルソーの違いからわかりやすく解説
社会契約説とは】ホッブズ・ロック・ルソーの違いからわかりやすく解説

✅ 社会契約説は、政府は人々の同意によって設立され、人々の権利保護を目的とするという思想です。

✅ 王権神授説に対する批判として、人々が平等な立場から政府を作ることを合意したという社会契約によって国家が生まれたという考えです。

✅ 社会契約説は、人間が自由に生きる「自然状態」では戦争状態に陥るため、秩序を保つために国家を作り、人々は個人の自由の一部を制限することで安全と安定を得るという考えを説明しています。

さらに読む ⇒リベラルアーツガイド|-人文社会科学の第一歩をガイドする-リベラルアーツガイド|-人文社会科学の第一歩をガイドする-出典/画像元: https://liberal-arts-guide.com/social-contract/

確かに、絶対的な権力は怖いものですが、秩序維持のためには必要なのかもしれませんね。

ホッブズは、国家の権力は絶対的で、個人の権利を制限することさえ正当化すると主張しました。この主張は、当時、絶対王政が支配していたイギリス社会において、王権の正当性を擁護するものとして受け入れられました。しかし、同時に、個人の自由を制限し、国家権力の濫用を招く可能性も指摘されました。

ええ、ホッブズは、絶対的な権力を持つ国家が必要だと主張しました。

でも、絶対的な権力って、怖いなぁ。

でも、絶対的な権力は、ちょっと怖いですね…。

ジョン・ロック:自然権と限定された政府

ロックの考え方は、ホッブズとは大きく違いますね。

🔖 関連記事の要約!5分でわかるジョン・ロックの「統治二論」要約。自然状態や所有権も解説

公開日:2020/01/26

5分でわかるジョン・ロックの「統治二論」要約。自然状態や所有権も解説

✅ ジョン・ロックの『統治二論』は、カトリック的な王権神授説を批判し、国家による政治的統治の必要性を「自然状態」と「所有権」という概念から説明しています。

✅ 自然状態では、個人が所有権を自由に主張できますが、同時に所有権侵害のリスクも高いことから、政治的統治が必要であると主張しています。

✅ ジョン・ロックの思想は、神から与えられた権利である「所有権」を守るために政治が存在するという考えを提唱し、特権階級による統治ではなく、国民の権利擁護を重視する政治体制を主張しています。

さらに読む ⇒クリプトピックス わかりやすい経済学クリプトピックス わかりやすい経済学出典/画像元: https://vicryptopix.com/john-rocke/

所有権は、とても大切な権利ですね。

ジョン・ロックは、人々が自然権を持ち、政府の役割はこれらの権利を保護することだと信じていました。彼は、人々の同意に基づく限定された政府を支持し、政府が人々の権利を侵害した場合、抵抗する権利があると主張しました。彼の最も有名な著作である『統治二論』では、彼は個人の自由と権利を強調し、アメリカ合衆国独立宣言に大きな影響を与えました。

ええ、ロックは、人々が生まれながらに持つ自然権を重視しました。

ロックは、国民の権利を重視する政治体制を提唱したんやな。

ロックさん、すごいですね!

ロックとホッブズ:自由と秩序の対比

ロックとホッブズは、どちらも社会契約説を唱えていますが、考え方や主張が大きく違いますね。

🔖 関連記事の要約!ロックを覆うホッブズの影をめぐって
ロックを覆うホッブズの影をめぐって

✅ ロックはホッブズの『リヴァイアサン』の影響を強く受け、その思想と対峙し、自分の政治思想を確立した。

✅ 特に、ホッブズが主張した主権者権力の絶対化と政治と宗教の融合に反対し、契約論に基づいた権力制限論と政治と宗教の分離論を展開した。

✅ ロックは、人間の「固有権」の保全と信仰の自由を主張することで、ホッブズの影を追い払い、近代政治思想史における自由主義の旗手、寛容の使徒としての地位を確立した。

さらに読む ⇒webちくまwebちくま出典/画像元: https://www.webchikuma.jp/articles/-/2997

ホッブズとロックの対比は、社会契約説を考える上で非常に重要ですね。

ロックとホッブズは、どちらも現代のヨーロッパの哲学者で、自然権、政府、そして人々の自由についての考えを提唱しました。しかし、彼らの考え方は大きく異なっていました。一方、ホッブズは、人は本質的に利己的であり、政府の役割は秩序と安全を維持することだと考えていました。彼は、暴政を防ぐためには、強力な絶対君主制が必要だと考えていました。彼の代表作である『リヴァイアサン』では、彼は政府の権威を重視し、社会の秩序を維持するためには、個人の自由を犠牲にすることも必要だと主張しました。ロックは、人々の権利と自由を重視し、限定された政府を支持した自由主義的な考え方の代表者とされています。一方、ホッブズは、秩序と安全を重視し、強力な政府を支持した保守的な考え方の代表者とされています。彼らの考え方は現代の政治哲学においても重要な議論の題材となっています。

ええ、ロックは、ホッブズとは異なり、自由と権利を重視しました。

ロックは、自由を重視して、ホッブズとは違う考えを持っていたんやな。

難しいけど、すごく興味深いですね!

ホッブズの社会契約説は、国家の権力や個人の自由について、多くのことを考えさせてくれるものでした。

🚩 結論!

💡 国家は、人々を守るために必要な存在である。

💡 しかし、国家の権力は、人々の自由を制限する可能性もある

💡 ホッブズとロックの対比は、現代でも重要な議論の題材である。