EUのウクライナ支援、揺るぎない? ハンガリーとの亀裂もEUとハンガリーの関係とは!?
💡 EUはウクライナへの支援として最大350億ユーロの融資を行うことを表明しました。
💡 EUはウクライナへの支援を継続することを明確にし、すでに700億ユーロ相当の支援を決定しました。
💡 一方、アメリカではウクライナへの追加援助が盛り込まれず、EU内では支援に対する意見の相違が見られます。
それでは、Chapter-1から詳しく見ていきましょう。
EUの揺るぎないウクライナ支援と、アメリカにおける支援への不安
Chapter-1では、EUのウクライナ支援について詳しく解説してまいります。
公開日:2024/09/20
✅ EUは、ウクライナへの支援として最大350億ユーロ(390億ドル)の融資を行う方針を明らかにしました。
✅ この融資は凍結されたロシア資産から得られる利子収入を活用するとのことです。
✅ ゼレンスキー大統領は、融資をエネルギー、防空、武器調達に充てることを表明し、同盟国に対し、自身が策定した「勝利計画」を年内に承認するよう改めて求めています。
さらに読む ⇒ロイター | 経済、株価、ビジネス、国際、政治ニュース出典/画像元: https://jp.reuters.com/markets/commodities/GY3MOZXF2NKX5KSJ2B4GV734HM-2024-09-20/EUはウクライナへの支援を継続することを表明していますが、アメリカでは支援に反対する声もあるなど、状況は複雑です。
2023年10月2日、EU外相会議がウクライナの首都キーウで開催されました。会議では、ロシアに対して、ウクライナをめぐる欧州の「支援疲れ」を当てにしないよう警告し、EUはウクライナへの支援を継続することを明確にしました。EUはすでにウクライナに700億ユーロ(約11兆円)相当の支援を決定しており、軍事支援の「持続可能性と予測可能性」を強調しました。しかし、アメリカでは、連邦政府の閉鎖を回避する「つなぎ予算案」が可決・成立しましたが、ウクライナへの追加援助は盛り込まれず、EU内ではポーランドとハンガリーがキーウへの外相派遣を控え、亀裂がみられました。ウクライナは、ロシアの防衛線をいくつか突破した反転攻勢を進めていますが、全体的な進展は遅れており、外交的な努力も重要になっています。アメリカでは、共和党議員の一部がウクライナへの支援に反対し、バイデン政権の立場も揺らいでいる状況です。クレバ・ウクライナ外相は、アメリカの支援は打ち砕かれたとは感じていないと述べていますが、EU内での亀裂やアメリカの政治状況は、ウクライナにとって懸念材料となっています。
そうですね、EUの支援は重要な役割を果たしていますが、アメリカの政治状況が不安定なことは懸念材料ですね。
いやー、ほんまに世界情勢、ややこしいなぁ。アメリカも、いつまでウクライナ支援続けるんやろか。
アメリカはウクライナへの支援に消極的な部分があるんですね。EUとアメリカの意見の食い違いが気になります。
EU加盟交渉開始と、ハンガリーの抵抗
次は、EU加盟交渉について解説していきます。
公開日:2023/12/15
✅ EU首脳会議で、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、ウクライナのEU加盟交渉に条件付きで入ることで合意しました。
✅ ハンガリーが反対していましたが、最終的に棄権したことで合意に至りました。ハンガリーの棄権は異例であり、EU加盟国間でロシアに対するスタンスに違いがあることを浮き彫りにしました。
✅ EUはウクライナへの支援を表明していますが、加盟交渉開始から正式加盟までは数年かかる予定です。早期加盟に向けて、EUは加盟手続きの改革を進める必要があるとしています。
さらに読む ⇒時事ドットコム:時事通信社が運営するニュースサイト出典/画像元: https://www.jiji.com/jc/article?k=2023121500147&g=intEU加盟交渉は、ロシアのウクライナ侵攻の影響を受けて、複雑な状況となっています。
EU首脳会議では、ウクライナに対する500億ユーロの軍事支援がハンガリーの拒否権により否決されました。一方、ウクライナとモルドヴァのEU加盟交渉開始は決定されました。ハンガリーはウクライナへの追加資金提供に反対し、ウクライナのEU加盟にも消極的です。ロシアはウクライナへの西側からの支援が限界だと主張し、ウクライナをあざけりました。EU加盟交渉は数年かかる可能性があり、今回の決定はウクライナの加盟を保証するものではありません。ウクライナはEU加盟に向けた改革を進めており、EU執行部はウクライナ政府の取り組みを高く評価しています。
ハンガリーは、EU加盟交渉開始に反対していたんですね。EU加盟国の意見が一致していないことがわかります。
ホンマに、EUも一枚岩ちゃうみたいやなぁ。やっぱり、国によって考え方は違うんやな。
ハンガリーは、なぜEU加盟交渉に反対しているんでしょうか?
EU、ウクライナ支援パッケージを承認 ハンガリーも賛成
Chapter-3では、EUのウクライナ支援パッケージについて解説していきます。
公開日:2024/11/09
✅ EUのフォンデアライエン委員長は、ウクライナ支援に消極的なハンガリーのオルバン首相を非難し、ハンガリーの姿勢が欧州の安全保障上のリスクであると指摘しました。
✅ オルバン首相は、ウクライナはロシアに勝てないと発言し、EUのウクライナ支援を批判しており、EUとハンガリーの対立が深刻化しています。
✅ フォンデアライエン委員長は、ロシアの残虐行為を世界が見ているにもかかわらず、侵略された側に責任があるとするハンガリーの主張を批判し、1956年のソ連によるハンガリーへの軍事介入についても同じ論理で非難しました。
さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20241010/k00/00m/030/105000cEUとハンガリーの対立が深刻化している状況は、懸念材料ですね。
EU加盟27カ国は、ウクライナに対する500億ユーロ(約7兆9500億円)相当の支援パッケージを承認しました。これまで、ハンガリーが反対していたため承認が遅れていましたが、今回のサミットでは、ハンガリーも賛成し、支援が実現しました。この支援は、ウクライナの経済と財政の安定につながると期待されています。今回の合意は、ハンガリーのオルバン首相がEUの支援策に拒否権を発動してきたことから、困難を極めました。オルバン首相は、ロシアのプーチン大統領に近く、EUの対ウクライナ政策に疑問を呈していました。しかし、最終的には、オルバン首相も支援に賛成し、EUは団結してウクライナ支援を表明しました。この支援は、ウクライナの国民生活維持に不可欠です。ウクライナは、戦争のために国家予算の大部分を戦争に費やしており、年金や公務員給与の支払いが遅れる懸念がありました。EUの支援により、ウクライナは国民生活を維持し、戦争への支持を維持することが可能になります。今回の合意には、資金パッケージについて1年ごとに話し合うことと、「必要であれば」2年後に見直すオプションが含まれています。また、ウクライナが「少数民族に属する人々の権利」を支持することが、支援の条件として明記されています。これは、ウクライナにおけるハンガリー系少数民族に対するオルバン氏の懸念への配慮と考えられています。
フォンデアライエン委員長のオルバン首相に対する批判は、かなり強いですね。EUとハンガリーの対立は避けられないのでしょうか。
ホンマに、オルバン首相は、プーチンと仲ええらしいな。ロシア寄りやから、EUの支援にも反対するんやろうな。
ハンガリーは、なぜウクライナ支援に反対しているんでしょうか?
EUの武器供給継続と、米国の支援への懸念
次は、EUの武器供給について詳しく解説してまいります
公開日:2024/11/19
✅ EUはウクライナへの弾薬提供を完了したと発表しましたが、当初の予定より半年以上遅れました。これは、生産体制の整備遅延や各国の防衛強化による弾薬不足が原因です。
✅ EUはこれまでにウクライナに450億ユーロ相当の武器を供給していますが、ボレル上級代表は「ウクライナを有利な戦況にするには十分ではない」と述べ、さらなる支援を訴えています。
✅ EU外相会合では、ロシアのウクライナ攻撃を支援する可能性のある中国企業への制裁を含む、中国からのデュアルユース製品の輸出に関する議論が行われました。
さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASSCL7DG6SCLUHBI00CM.htmlEUはウクライナへの武器供給を継続することを表明していますが、米国への依存が強まっていることが懸念されます。
サミットでは、ウクライナへの武器供給についても協議が行われました。EUは、武器供給を継続することを確認し、ウクライナが「自国と自国の未来」を守るために必要な装備を確実に提供すると表明しました。ゼレンスキー大統領は、EUの団結と支援を称賛し、今回の発表が世界秩序の維持につながると述べました。4月18日、カプリ島で開催されたG7外相会合において、EUのボレル外交安全保障上級代表は、ウクライナへの支援を米国だけに頼ることはできないと述べ、EU加盟国が自国のミサイル迎撃システムをウクライナに送るべきだと主張しました。ボレル氏は、ウクライナの電力システムが破壊されれば、ウクライナは戦えなくなるため、EUが保有するパトリオットやミサイル迎撃システムをウクライナに送るべきだと訴えました。また、米国でウクライナ支援法案の可決が遅れていることに遺憾の意を示し、EUは米国のみに頼るのではなく、自ら責任を果たす必要があると強調しました。一方、ウクライナのクレバ外相は、西側諸国の対応がイスラエルとウクライナで異なることを指摘し、イランのイスラエル攻撃に対する米英仏軍の対応とウクライナへの支援の現状を比較し、ウクライナの死傷者を減らすための具体的な対策が必要であると主張しました。
EUはウクライナへの支援を継続しますが、米国への依存が強まっているのは、今後の課題ですね。
EUも、米国に頼りっぱなしやな。そろそろ、自前で武器開発せなあかんのちゃうかな。
EUは、なぜ米国だけに頼りっぱなしなんでしょうか?
EU、ウクライナ支援を長期化 ハンガリーも譲歩
Chapter-5では、EUのウクライナ支援の長期化について解説してまいります。
✅ ハンガリーのオルバン首相は、ロシアによるウクライナ侵攻に対する欧州の対応にリスクをもたらしています。オルバン首相はウクライナのEU加盟交渉に反対し、EUによるウクライナ支援策に難色を示し、EU本部との関係が悪化しています。
✅ オルバン首相は、ロシアのプーチン大統領と親密な関係を築いているとされており、ロシア政府の手先として欧州の同盟国に脅しをかけていると見られています。また、オルバン首相は、LGBTQ+の権利や移民問題、司法の弱体化など、欧州諸国とたびたび衝突しており、EUのルールを限界まで拡大解釈して、EU本部と瀬戸際交渉を繰り広げています。
✅ ハンガリーは、ウクライナ支援やフィンランドとスウェーデンのNATO加盟申請にも反対し、欧米主導のウクライナ支援にとって頭痛の種となっています。オルバン首相は、最終的にはしぶしぶながらEUやNATOのこれまでの政策を受け入れてきたという見方もありますが、今後も欧米のウクライナ支援を失速させる可能性があります。
さらに読む ⇒ CNN.co.jp出典/画像元: https://www.cnn.co.jp/world/35214511.htmlハンガリーのオルバン首相はEUのウクライナ支援に反対していますが、EUは支援を長期化する方針を決定しました。
EUは、臨時の首脳会議で、ロシアのウクライナ侵攻を受けたウクライナへの資金支援を、中期予算計画の見直しによって500億ユーロ(約8兆円)提供することで合意しました。この合意は、2023年12月の首脳会議ではハンガリーの反対で決まらなかったもので、今回はハンガリーが最終的に譲歩したことで、加盟全27カ国が合意に至りました。ウクライナ支援は、欧州委員会が2023年6月に提案したもので、欧州はこれまでも軍事支援や武器供与などを行っていましたが、今回の合意により、中期的な支援を確約することで、「支援疲れ」への懸念を払拭する狙いがあります。ハンガリーは権威主義的な政治姿勢をとるオルバン首相が強く反対していましたが、今回の合意は、ハンガリーの同意を取り付けるための妥協案で折り合ったとみられています。欧州連合(EU)加盟国は、域内で凍結されたロシア資産の利子をウクライナ支援に使うことで合意しました。外交筋によると、利子はEU基金に移され、9割はウクライナ軍事支援に、1割は復興などに用いられる予定です。EUは、27年までに域内にあるロシア資産から得られる利益は150億─200億ユーロ(376億ドル)と推計しています。米国は資産全体の没収を提案していますが、欧州は法的リスクなどを理由に慎重な姿勢を維持しています。11月9日、EUのボレル外交安全保障上級代表はウクライナの首都キーウを訪問し、EUによるウクライナの支援は揺るがないと表明しました。これは、トランプ前大統領の勝利以降、EU高官のキーウ訪問としては初めてとなります。ボレル氏は、EUはこれまでウクライナに1220億ユーロ(約1310億ドル)の軍事・財政支援を行い、約6万人のウクライナ兵を訓練してきたと述べ、冬の終わりまでに7万5000人に達することを目指すとしました。ウクライナのシビハ外相は、ウクライナとして「公正な和平」達成のために米国の指導力の継続を期待すると述べています。来週、EU国防相会議が予定されており、ウクライナ支援の継続や強化について話し合う見通しです。
ハンガリーは、EUのウクライナ支援に反対を続けていますが、EUは支援を継続することを決めたんですね。
オルバン首相、ホンマに厄介やな。でも、EUは支援を長期化させる決意やから、大丈夫やと思うで。
EUは、なぜハンガリーの反対にも関わらず、支援を長期化するのでしょうか?
EUはウクライナへの支援を継続する方針ですが、ハンガリーとの意見の相違は、今後の大きな課題となるでしょう。
💡 EUはウクライナへの支援として最大350億ユーロの融資を行うことを表明しました。
💡 EUはウクライナへの支援を継続することを明確にし、すでに700億ユーロ相当の支援を決定しました。
💡 一方、アメリカではウクライナへの追加援助が盛り込まれず、EU内では支援に対する意見の相違が見られます。