『ケーキの切れない非行少年たち』著者、宮口幸治氏!少年院という舞台で生まれた教育とは?非行少年の社会復帰を支援する、コグトレとは一体!?
💡 宮口幸治氏は、精神科医として少年院で非行少年たちと向き合ってきた経験から、新たな教育プログラムを開発しました。
💡 宮口氏は、発達障害や境界知能を持つ少年たちの学習の遅れに注目し、彼らの潜在能力を引き出すための支援方法を研究しています。
💡 この番組では、宮口氏の活動を通して、非行少年たちの現状と、彼らの社会復帰を支援する教育の重要性について考えていきます。
それでは、最初の章へ進みましょう。
医療から司法へ:非行少年との出会い
少年院という閉ざされた空間では、どんなドラマが繰り広げられているのでしょうか?
✅ 発達障害や知的障害のある少年たちは、社会復帰しても生きづらさを抱え、再非行のリスクが高い。
✅ 医療少年院では、少年たちが再非行を防ぐために、認知機能向上トレーニングや個別面談など、様々なサポートを行っている。
✅ しかし、少年たちは周囲とのコミュニケーションや感情のコントロールに苦労し、再非行への不安を抱えている。
さらに読む ⇒東海テレビ放送出典/画像元: https://www.tokai-tv.com/tokainews/feature/article_20240323_33204再非行を防ぐためには、様々なサポートが必要なんですね。
教授は、元々は精神科病院で臨床経験を積んでいましたが、発達障害を持つ非行少年に出会ったことをきっかけに、医療分野から司法分野(矯正教育分野)に移りました。医療少年院や女子少年院で非行少年たちと関わる中で、彼らの再非行防止のため、社会面・認知面・身体面からの包括的支援法の開発に取り組んできました。
ええ、少年院での経験を通して、彼らの抱える問題や、再犯を防ぐための支援の必要性を痛感しました。
先生、ちょっと聞いて下さいよ!少年院って、ホンマに厳しいとこなんですか?
私も、少年院って怖いイメージがありました。でも、先生のお話を聞いて、非行少年たちを理解する必要があると思いました。
非行と障害:現状への危機感
なるほど、子供たちの学習の土台を作る、という考え方ですね。
✅ 「コグトレ」は、少年院で出会った非行少年たちの認知機能の低さから生まれた、学習の土台を作るためのトレーニングです。
✅ 「コグトレ」は、記憶力、言語理解力、注意、知覚、推論・判断など、認知機能の5つの要素を網羅しており、学習面、社会面、身体面から子どもを包括的に支援するプログラムです。
✅ 「コグトレ」は、よくある「脳トレ」とは異なり、教育の土台を作るための基礎体力のようなもので、学校教育で抜け落ちている部分を補うことで、学習の基礎を固め、非行に走る可能性を減らすことを目指しています。
さらに読む ⇒ダ・ヴィンチWeb出典/画像元: https://ddnavi.com/interview/768338/a/コグトレって、子供たちの可能性を広げるための、まさに教育の基礎ですね。
教授は、支援がうまくいかず非行や犯罪に走ってしまう障害を持つ子どもの現状に危機感を抱いています。学校教育や家庭、地域社会における問題点を分析し、非行を防ぐための教育方法、そして非行化した少年たちに対する効果的な教育、さらにはリスクのある子どもたちに対する予防教育の開発を目指しています。
はい、コグトレは、従来の教育では補えない部分、つまり学習の基礎を作るためのトレーニングです。
先生、コグトレって、学校で習うような勉強とは違うんですか?
私も、コグトレについて、詳しく知りたいです。
教育の力:社会復帰と自己変容
刑法改正によって、受刑者の再犯防止に向けた取り組みが強化されるんですね。
公開日:2022/05/19
✅ 刑法改正案が衆院本会議で可決され、懲役刑と禁錮刑を一本化する「拘禁刑」を創設することが決まりました。今回の改正は受刑者を゛懲らしめる゛という刑罰の軸足を再犯防止に移行させることを目的としています。
✅ 改正案は、懲役刑と禁錮刑の区別が曖昧になってきた現状を踏まえ、受刑者の再犯防止に焦点を当てた刑罰制度へと移行することを目指しています。
✅ 今回の法改正は、刑務所改革の一環として、受刑者の人権保護と社会復帰に向けた処遇を重視する方針を明確にするものです。特に受刑者への教育を充実させ、社会生活に必要な知識や生活態度を身に付けさせる「改善指導」を強化する動きが加速しています。
さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/articles/20220519/k00/00m/010/197000c受刑者への教育を充実させることで、社会復帰を促進することが重要ですね。
研究を通して、教育の力で受刑者を社会に復帰させることで、経済的・社会的効果を生み出す可能性も追求しています。教授は、不適応行動のある子どもに対して、専門家があまりにもアセスメント重視になっている現状に課題を感じています。問題点を把握することは重要ですが、それに加えて、子ども自身が変化するための力を育む支援が重要であると考えています。
はい、刑務所改革の一環として、受刑者への教育が重視されるようになってきました。
先生、先生!刑務所改革って、ホンマに難しい問題やと思うんですけど、どうなんですか?
私も、刑務所改革について良く知りません。でも、先生のお話を聞いて、受刑者の方々への教育が大切だと感じました。
新たな視点:可能性を信じる支援
宮口先生は、少年院での経験を通し、非行少年たちの心の奥底にある問題点に気づかれたんですね。
✅ 精神科医の宮口幸治氏は、子どもの発達に焦点を当て、精神科医の道を歩む。病院で多くの患者と接する中で、支援が必要なのに周りに気づかれない子どもたちの存在に気づき、医療少年院や女子少年院で法務技官を務める。
✅ 少年院での経験から、境界知能を持つ子どもたちの困難さを訴える著書「ケーキの切れない非行少年たち」を執筆。境界知能を持つ子どもたちは、学習面での困難さから、周囲に助けを求められず、非行に走ってしまうケースもあると警鐘を鳴らす。
✅ 同書がドラマ化され、多くの人に「見過ごされがちな困っている子どもたち」の現実を知ってもらう機会を得た宮口氏は、今後も支援を必要とする子どもたちが、自分の人生を生きていくための土台を築けるよう、支援活動を続けていくことを表明する。
さらに読む ⇒LITALICO発達ナビ | 発達障害ポータルサイト出典/画像元: https://h-navi.jp/column/article/35029430宮口先生は、子どもたちの可能性を信じ、支援を続ける素晴らしい精神をお持ちですね。
既存の常識や療法にとらわれず、新たな視点で支援方法を模索し、子どもたちの可能性を信じ、共に成長していくことを目指しています。教授は、特に非行臨床、性加害問題、学校コンサルテーション、発達障害・知的障害児への認知的支援などを研究テーマとしています。著書は「ケーキの切れない非行少年たち」など計80冊にのぼり、教育・医療・心理・福祉の観点から、教員等向け研修を全国で実施しています。
ええ、少年院で出会った少年たちは、様々な困難を抱えていました。彼らを理解し、支援していくためには、新たな視点が必要だと感じました。
先生、先生の言う通りやな!世の中には、ホンマにいろんな事情を抱えてる人がおるんやなぁ。
宮口先生の著書、私も読んでみたいです。
宮口幸治氏の活動を通して、非行少年たちの現状と、彼らの社会復帰を支援する教育の重要性を改めて認識しました。
💡 宮口氏は、少年院で出会った非行少年たちの困難さを目の当たりにし、彼らの潜在能力を引き出すための支援方法「コグトレ」を開発しました。
💡 コグトレは、学習の基礎を固め、非行に走る可能性を減らすことを目指すプログラムです。
💡 宮口氏の活動は、非行少年たちの社会復帰だけでなく、教育のあり方そのものを問い直すきっかけを与えてくれます。