核兵器禁止条約と日本の姿勢は? 日米同盟とのジレンマと今後の展望核兵器禁止条約と日本の外交的ジレンマ
核兵器禁止条約への日本の対応揺れる。WCRPが声明発表も、政府はオブザーバー参加見送り。核抑止と核廃絶のはざまで、被爆国の苦悩と「現実的な核軍縮」への道を探る。核保有国との対話と条約への姿勢が問われる。
💡 核兵器禁止条約への日本のオブザーバー参加見送り。核兵器保有国の協力が必要。
💡 日米同盟における拡大抑止の重要性と、核兵器のない世界を目指すことの両立。
💡 核兵器禁止条約への意見対立と、今後の政府の姿勢。被爆者・国民の思い。
まずは、核兵器禁止条約に関する最近の動きを振り返り、各国の思惑を探っていきましょう。
平和への願いと国際情勢の影
核廃絶へ、WCRP日本委が外務省に求めたこととは?
核禁条約への署名・批准と平和構築。
核兵器廃絶に向けた国際的な動きと、日本政府の対応について見ていきましょう。
公開日:2022/06/29

✅ 世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会が、核兵器禁止条約第1回締約国会議に向けた声明を発表し、外務大臣に手渡して核なき世界の実現に向けた要望を伝えた。
✅ 声明では、ロシアによるウクライナ侵攻や核共有論への懸念を表明し、日本政府に対し、条約締約、締約国会議への貢献、非核三原則の堅持などを要請した。
✅ 林外務大臣は、核兵器禁止条約の重要性を認識し、地道な努力を重ねていくことを表明。同日本委員会は、締約国会議にオブザーバーとして参加する予定。
さらに読む ⇒佼成新聞デジタル出典/画像元: https://shimbun.kosei-shuppan.co.jp/news/56943/核兵器禁止条約への積極的な参加を求める声がある一方で、国際情勢を鑑みると、なかなか難しい現状があるようです。
世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会の代表者らは、核兵器禁止条約第1回締約国会議に向けた声明を外務省に手渡しました。
声明は会議を歓迎し、核兵器廃絶への期待を表明しましたが、ロシアのウクライナ侵攻による核兵器使用リスクの高まりを指摘し、核抑止政策を批判しました。
声明では、政府に対し、同条約への署名・批准、積極的な会議への貢献、核兵器に依存しない平和と安全の構築を求めました。
外相との面会には、WCRP日本委の代表者5名が出席し、声明の内容を説明しました。
核兵器廃絶への願いは誰もが持っているものですが、現実的な問題として、国際情勢とのバランスが大変難しい問題ですね。
核兵器禁止条約と日本の姿勢
日本が核兵器禁止条約に参加しない理由は?
核保有国の協力と米国の核抑止との相いれなさ。
核兵器禁止条約への日本のスタンスは、様々な意見が対立する難しい問題です。
公開日:2021/12/19

✅ 林外相は、核兵器禁止条約の締約国会議へのオブザーバー参加について、核兵器国が参加していない状況などを踏まえ、難しいとの考えを示した。
✅ 林外相は、核兵器のない世界を目指すためには、核兵器保有国との対話が重要であると述べた。
✅ 林外相は、来年1月開催予定の核不拡散条約(NPT)再検討会議への出席に意欲を示し、成果を出せるよう取り組みたいと語った。
さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASPDM3TKVPDMUTFK007.html日本は、核兵器のない世界を目指すという目標は同じですが、その実現方法については、意見が分かれているようですね。
林芳正外相は、核兵器禁止条約第1回締約国会議への日本のオブザーバー参加を見送りました。
この決定は、核兵器保有国の協力が必要であること、そして核保有国が同条約に参加していないことが理由です。
岸田首相が掲げる「核兵器のない世界」の実現には、核保有国の関与が不可欠であるという立場を強調しました。
これに対し、被爆者団体などからはオブザーバー参加を求める声が上がりました。
林官房長官は、核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を見送った理由を、米国の核抑止との相いれない点を挙げました。
オブザーバー参加を見送ったのは、アメリカとの関係とか、いろいろ難しい事情があるんでしょうけど、なんかモヤモヤするなあ。
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日米拡大抑止、核兵器のない世界…日本の安全保障と核軍縮への道のり。官房長官会見で見えた課題と今後の展望。