アートが揺さぶられる!ロシアによるウクライナ侵攻と、アート界の反応とは?ウクライナ侵攻とアート:支援、連帯、そして文化財の危機
ロシアのウクライナ侵攻は、アート界に激震をもたらした。美術館は展覧会中止や改名で抗議し、プッシー・ライオットは資金調達で支援。一方、文化財の破壊や略奪も深刻化。制裁により美術品の返還問題も発生し、個人の行動にも影響が。戦争はアートシーン全体を揺るがし、連帯と対立の複雑な様相を浮かび上がらせている。
💡 ウクライナへの軍事侵攻に対し、アート界が資金調達や抗議活動で積極的に支援している。
💡 美術館が作品名を変えたり、アーティストが支援を表明するなど、世界的な連帯が生まれている。
💡 戦争によって文化財が破壊されるだけでなく、美術品の返還問題も発生している。
それでは、この問題について深く掘り下げていきましょう。
まずは、この記事で皆さんに知っていただきたい、重要なポイントを3つご紹介します。
アート界を揺るがすロシアのウクライナ侵攻
ウクライナ侵攻はアート界にどんな影響を与えた?
支援活動と抗議運動が起きた
ウクライナ侵攻は、アート界に大きな衝撃を与えました。
様々な支援活動や、抗議運動が起こり、世界中が注目しています。

✅ ウクライナ国旗のNFT販売により、これまでに約7億8000万円が調達された。
✅ 資金調達活動は、フェミニスト・パンクバンド「プッシー・ライオット」が支援する「UkraineDAO」によって企画され、数千人のユーザーが参加した。
✅ 調達された資金は、ウクライナ軍支援キャンペーン「Come Back Alive(生きて戻る)」に全額寄付される予定である。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.cnn.co.jp/tech/35184407.htmlウクライナの国旗をNFTとして販売し、資金を調達する活動は、とても革新的ですね。
プッシー・ライオットのようなアーティストが積極的に支援しているのも、この問題の深刻さを物語っています。
2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、世界中のアートシーンに大きな衝撃を与え、様々な支援活動や抗議運動が巻き起こった。
国際博物館協議会(ICOM)は、侵攻当日にホームページ上で声明を発表し、ロシアによるウクライナの領土および主権侵害を非難。
武力紛争の際の文化財の保護に関する条約に基づき、遺産保護のための国際的な法的義務を順守するよう訴えた。
また、ロシアのアクティヴィスト・グループ&フェミニスト・パンクロックバンドのプッシー・ライオットは、ウクライナ支援のための「ウクライナDAO」を立ち上げ、40時間で180万ドル、現在は700万ドルを突破する資金調達に成功している。
一方、メンバーの一人であるリタ・フローレスは、ベラルーシで拘留され、ロシアと同盟関係にあるルカシェンコ大統領を支援するビデオを録画するよう強要されたが、ビデオの録画に同意し釈放された。
戦争という非常事態において、アートが資金調達の手段として機能し、多くの人々が参加している事実は、非常に興味深いですね。アートの持つ力、そして人々の連帯を強く感じます。
世界のアートシーンが示すウクライナへの連帯
美術館はウクライナ支援をどう表明している?
支援基金、展覧会延期、作品名変更など
世界中のアートシーンが、ウクライナへの連帯を示しています。
美術館の対応から、アーティストのチャリティー活動まで、様々な動きがあります。
公開日:2022/04/05

✅ ロンドンのナショナルギャラリーは、ドガの絵画「ロシアの踊り子」を「ウクライナの踊り子」に改名しました。
✅ 改名の理由は、絵画に描かれている踊り子がロシア人ではなくウクライナ人であることがほぼ間違いないと判断されたためです。
✅ 同美術館は、ウクライナに対するロシアの侵攻を受けて、作品の題名を変更する適切な時期であると判断したとのことです。
さらに読む ⇒ドガ作品、「ウクライナの踊り子」へ改名英美術館写真枚国際ニュース:出典/画像元: https://www.afpbb.com/articles/-/3398730ロンドンのナショナルギャラリーが、作品名を変更したというニュースは、非常に象徴的ですね。
ウクライナへの連帯を示す、力強いメッセージだと思います。
美術館やアーティストは、様々な形でウクライナへの支援を表明している。
ロシアのガレージ現代美術館は、ウクライナでの人的・政治的悲劇が収まるまで、進行中の展覧会作業を中止すると表明し、アンネ・イムホフやヘレン・マーティンなどの個展が延期された。
フランス文化省はウクライナのアーティストや文化関係者を受け入れるための100万ユーロの支援基金を発表している。
さらに、ウクライナのアーティストの支援のため、オープンエディションのプリント作品のチャリティー販売や、NFT作品による資金調達も行われている。
ロンドンのナショナル・ギャラリーは所蔵するエドガー・ドガの作品名「ロシアの踊り子たち」を「ウクライナの踊り子たち」に改名するなど、象徴的な行動も見られる。
美術館が名前変えたり、アーティストがチャリティーやったり、ホンマに色んな形で支援してんねんな。でも、それだけ深刻な問題やちゅうことやな。
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戦争が文化財を破壊、NFT博物館開設も。作品返還問題やロシアとの断絶、制裁の影響も。アートシーンは揺れ動き、終結を願う声も。