明治神宮外苑再開発計画:賛否両論と今後の課題?神宮外苑再開発計画の現状と問題点
緑豊かな明治神宮外苑の再開発計画を巡り、景観破壊や人権侵害の懸念が噴出! 高層ビル建設、樹木伐採に著名人も反対。環境アセスメントの不備、情報公開の不足も指摘され、計画の是非を巡る議論が白熱。イチョウ並木の保全や、歴史的価値の損失も焦点に。再開発の裏側にある資金と特例、そして誤解。専門家の意見や国連の指摘も踏まえ、今後の動向から目が離せない。
💡 明治神宮外苑の再開発計画は、スポーツ施設の建て替えと緑豊かな環境の創出を目指しています。
💡 計画に対して、景観破壊や環境への影響を懸念する声が上がっており、多くの課題が指摘されています。
💡 環境影響評価や人権問題、情報公開の不足など、様々な問題点が浮き彫りになっています。
まずは、この再開発計画の概要と、皆様が知っておくべき重要なポイントを3つご紹介しましょう。
明治神宮外苑再開発計画:賛否両論
明治神宮外苑再開発、何が問題?
緑地減少、歴史的施設消失
この章では、再開発計画の詳細と、それに対する様々な意見について見ていきましょう。
✅ 明治神宮外苑エリアでは、老朽化したスポーツ施設の建て替えと、緑豊かな環境を保ちながら、誰もが楽しめるオープンな空間を創出する再開発事業が着工しました。
✅ 神宮球場と秩父宮ラグビー場は、現在行われている競技を継続しつつ、段階的に建て替えられ、神宮球場跡地には多目的広場が整備されます。
✅ 緑に関しては、イチョウ並木は全て保存され、既存の樹木の一部を移植・伐採する一方で、新たな樹木が植栽され、従前より緑豊かな環境が実現されます。また、絵画館前には、誰でも自由に立ち入れる芝生広場とテニス場が整備されます。
さらに読む ⇒シブヤ経済新聞出典/画像元: https://www.shibukei.com/headline/17270/再開発計画は、緑化とスポーツ振興を両立させるという理想を掲げています。
しかし、高層ビルの建設など、具体的な計画内容には様々な意見が出ていますね。
明治神宮外苑の再開発計画は、東京都新宿区と港区にまたがる緑豊かな公園に、宿泊施設や商業施設、オフィスなどを建設し、にぎわい溢れるスポーツの拠点とする計画です。
計画では、神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を入れ替えて建て替え、高層ビル2棟を新設するなど、現在の景観を大きく変える内容となっています。
この計画に対しては、坂本龍一さんや村上春樹さんなど多くの著名人が反対の声を上げています。
主な問題は、約1000本の樹木の伐採による景観破壊、歴史的なスポーツ施設の取り壊し、風致地区の規制緩和による文化的景観の破壊などが挙げられています。
特に問題視されているのは、シンボル的な存在であるいちょう並木です。
事業者は「いちょう並木は切らない」と約束していますが、専門家は根が傷つけられ衰退する恐れがあると警告しています。
また、神宮球場と秩父宮ラグビー場の建て替えについては、歴史的価値や建築的価値の損失を懸念する声が上がっています。
再開発計画は、2023年3月に工事が始まり、2036年に全体が完成する予定ですが、多くの市民や専門家から見直しを求める声が上がっており、今後、計画の是非をめぐる議論が活発化する見通しです。
この計画は、素晴らしいスポーツの場を創出し、緑豊かな空間を維持するという、一見すると両立が難しい目標に挑戦しているように見えます。しかし、やはり懸念されるのは、具体的にどのように緑を保全し、歴史的な価値を尊重するのかという点です。計画の詳細な情報公開と、丁寧な説明が不可欠でしょう。
環境影響評価審議会:不透明な議論
明治神宮外苑再開発、環境影響評価は本当に適切だった?
専門家から疑問の声
この章では、環境影響評価の審議会での議論に焦点を当て、その透明性と問題点を探ります。
✅ 日本イコモス国内委員会は、明治神宮外苑地区再開発事業の環境影響評価書に多くの誤りがあると指摘し、東京都に対して再審査を要請した。
✅ イコモスは評価書に58カ所の問題点を指摘しており、事業者側の反論を退け、詳細な調査と現状把握に基づいた環境保全策の必要性を訴えている。
✅ 建築や都市計画の専門家有志も、東京都に対してイコモスの意見を聞く場を設けるよう求めている。
さらに読む ⇒東京新聞出典/画像元: https://www.tokyo-np.co.jp/article/250351審議会での議論が不十分であったという指摘は、非常に気になりますね。
専門家の意見が十分に反映されず、事業者の説明のみで議論が進められたとなると、その透明性に疑問符がつきます。
明治神宮外苑の再開発事業をめぐり、事業者の環境影響評価書に誤りがあるとして、日本イコモスが指摘した問題について、東京都の環境影響評価審議会は、誤りや虚偽はなかったと結論づけました。
しかし、専門家からは、審議会の進め方や事業者の説明に問題があるとの指摘が出ています。
特に問題視されているのは、日本イコモスが指摘した58項目の誤りについて、審議会で議論が十分に行われなかった点です。
日本イコモスの出席が認められず、事業者だけが説明する場となっていたこと、また、具体的なデータの提示などがなかったことから、科学的な議論が行われたとは言えない状況であったと専門家は指摘しています。
さらに、植生図に記載された植物の群落数の違いについても、事業者は明確な説明をせず、事後報告で対応するとしたため、専門家からは非科学的な対応だと批判されています。
今回の審議会の結論を受け、専門家からは東京都に対して、事業者の説明責任を果たすよう指導する必要があるとの声が上がっています。
また、審議会の進め方を改善し、関係者全員が参加できる公平な議論の場を設ける必要性が指摘されています。
いやー、ちょっと待ってや。イコモスが指摘した58項目も、なんでそんなに議論されへんかったん? 専門家の意見を聞く場も設けられへんかったって、まるでヤラセみたいやんけ! これじゃ、科学的な根拠もあやふやになってまうで!
次のページを読む ⇒
神宮外苑再開発、国連が人権侵害を指摘!環境アセスメントの不備、住民の声軽視が問題。緑地減少、景観破壊の懸念も。今後の制度改善と情報公開が鍵。