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高橋是清の波乱万丈な人生と日本経済への影響?高橋是清の経済政策と2.26事件

幕末生まれの財政家、高橋是清。波乱万丈の人生で日露戦争の軍費調達、大恐慌からの脱出を成し遂げた。積極財政で日本経済を立て直すが、軍部の台頭を招き二・二六事件で暗殺。ケインズ経済学を先駆けた高橋是清の功績と、その影で生まれた問題点とは?激動の時代を駆け抜けた男の生涯を紐解く!

高橋是清の波乱万丈な人生と日本経済への影響?高橋是清の経済政策と2.26事件

📘 この記事で分かる事!

💡 高橋是清は、日露戦争の戦費調達や金融恐慌への対応など、日本の近代化に大きく貢献した人物です。

💡 積極財政政策を推進し、昭和恐慌からの脱出を図った一方、軍部の反発を招き、暗殺されました。

💡 彼の経済政策は、現代の財政政策にも影響を与えており、その功罪について多角的に考察します。

本日は、高橋是清の生涯と、彼が日本経済に与えた影響について、多角的に見ていきましょう。

高橋是清:波乱万丈の人生と積極財政政策

高橋是清はどんな人生を送った?

波乱万丈な人生

高橋是清の波乱万丈な人生について、詳しく見ていきましょう。

日本経済の危機を救えるだけの男を失った二・二六の代償
日本経済の危機を救えるだけの男を失った二・二六の代償

✅ 二・二六事件は、日本の近代史に以下のような三つの影響を与えたと考えられる。

✅ 一つ目は、天皇陛下を含む日本の上流階級に対し、下級軍人の反乱に対する恐怖を植え付けたことである。軍隊の実権を握っていたのは下級将校たちであり、彼らは警察などでは抑えきれないほどの力を持っていた。この事件は、上層部にとって大きな脅威となり、日本全体に恐怖心をもたらした。

✅ 二つ目は、経済政策の重要人物であった高橋是清が殺害されたことである。高橋是清は、日本の経済不況を克服するための重要な役割を果たしていたが、下級将校たちは彼の経済政策を理解できず、殺害してしまった。彼の死は、日本の経済にとって大きな損失であった。

さらに読む ⇒テンミニッツ|有識者による話分のオンライン講義(オピニオン)出典/画像元: https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=954

高橋是清の最期は、日本の歴史に大きな衝撃を与えましたね。

経済政策の重要人物が、その政策を理解されず、命を落としたという事実は、非常に考えさせられます。

高橋是清は、幕末に生まれ、米国留学や鉱山経営失敗など、波乱万丈な人生を送った人物です。

日露戦争の軍費調達で手腕を発揮し、男爵の位を授けられました。

その後、大蔵大臣として4度入閣し、積極財政政策で昭和恐慌や世界恐慌からの日本経済の立て直しに貢献しました。

特に、金輸出の再禁止や赤字国債発行による公共事業拡大は、今日のケインズ経済学の先駆けとなる政策と評価されています

しかし、軍部の恨みを買い、2.26事件で暗殺されました。

高橋是清は、金銭に執着せず、常に国民のために尽くすことを信条とし、持ち前の楽天的な性格で困難を乗り越えてきた人物として知られています。

高橋是清の生涯は本当にドラマチックですね。幕末から昭和初期にかけての日本の激動期を、これほど鮮やかに生きた人物は珍しいでしょう。その経済手腕もさることながら、楽天的な性格で困難を乗り越えてきたというエピソードには、感銘を受けます。

積極財政政策と管理通貨制度への移行

高橋是清はどんな財政政策で経済危機を乗り切った?

積極財政政策

高橋是清の積極財政政策について、解説をお願いします。

昭和恐慌からの脱却と高橋財政の功罪

公開日:2021/12/17

昭和恐慌からの脱却と高橋財政の功罪

✅ 高橋是清は、金輸出再禁止による管理通貨制への移行、赤字国債の発行による市場への巨額な貨幣供給、公共事業などの景気刺激策を通じて昭和恐慌からの脱却を図りました。

✅ 円の大暴落は、輸出を急拡大させると同時に、輸入品価格の上昇をもたらし、日本経済の欧米への依存度を高めました。

✅ 高橋財政は、昭和恐慌からの脱却に大きく貢献しましたが、一方で、円安によるインフレ、産業構造の歪み、財政赤字の拡大など、深刻な副作用も生み出しました。

さらに読む ⇒日本近現代史の講座出典/画像元: http://jugyo-jh.com/nihonsi/%E8%BF%91%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E5%8F%B2%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B%E8%AC%9B%E5%BA%A7/%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%82%B9%EF%BD%9E%E8%AC%9B%E5%BA%A7%E6%B4%BE%E3%81%AE%E9%81%BA%E7%94%A3/%E6%98%AD%E5%92%8C%E6%81%90%E6%85%8C%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E8%84%B1%E5%8D%B4%E3%81%A8%E9%AB%98%E6%A9%8B%E8%B2%A1%E6%94%BF%E3%81%AE%E5%8A%9F%E7%BD%AA/

円安を利用した輸出拡大は、確かに昭和恐慌からの脱出を早めたかもしれませんが、輸入価格の上昇や、アメリカへの経済的な依存を深めたという側面は、見過ごせませんね。

高橋是清は、日銀副総裁として日露戦争の戦費調達を成功させた実績を持ち、金融恐慌時には大蔵大臣としてモラトリアムや紙幣の大量印刷で危機を回避しました。

さらに、金本位制を放棄して管理通貨制度に移行することにより、柔軟な財政政策を可能にし、公共事業や軍事投資に資金を投入しました。

彼の積極財政政策はケインズ政策の先駆けとも言われ、大量の国債発行によりインフレを誘発することでデフレスパイラルからの脱却を目指しました。

このリフレーション政策は、日本が欧米諸国よりも早く世界恐慌から脱出することを可能にした一方、軍部の怒りを買い、最終的には二・二六事件で暗殺される結果となりました。

高橋是清の積極財政政策は、政府の役割を拡大し、軍事費や財閥系企業への投資を促進する一方で、戦時中の財政悪化にもつながる要因となりました。

彼の行動は、戦前の日本経済と政治の転換期を象徴するものであり、現代でも財政政策を考える上で重要な教訓となっています。

高橋是清さんの大胆な政策は、まるでジェットコースターやな! 良い面も悪い面も、めっちゃスリリング! 経済ってほんま、色んなもんが絡み合って、難しいけど面白いわ!

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財政の天才、高橋是清。昭和恐慌を脱し、満州事変に対応した高橋財政とは?金輸出再禁止、円安政策で日本経済を牽引。その功績と、二・二六事件での暗殺までを解説。