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高橋是清の波乱万丈な人生と日本経済への影響?高橋是清の経済政策と2.26事件

幕末生まれの財政家、高橋是清。波乱万丈の人生で日露戦争の軍費調達、大恐慌からの脱出を成し遂げた。積極財政で日本経済を立て直すが、軍部の台頭を招き二・二六事件で暗殺。ケインズ経済学を先駆けた高橋是清の功績と、その影で生まれた問題点とは?激動の時代を駆け抜けた男の生涯を紐解く!

政治家としての高橋是清

高橋是清はどんな人生を送った?

財政家、政治家

高橋是清の政治家としての側面について、見ていきましょう。

高橋是清~国民から愛された「ダルマさん」波乱の生涯

公開日:2024/12/16

高橋是清~国民から愛された「ダルマさん」波乱の生涯

✅ 高橋是清は、1936年2月26日に2.26事件で暗殺された人物で、金融危機や世界恐慌において日本を立て直した功績を残した人物である。

✅ 高橋是清は、金融危機や世界恐慌の経験から、国民に安心感を与える存在であり、その信頼感は、彼が子供の頃から培ってきた「自分は運がいい」という考え方と、与えられた機会を最大限に活かす姿勢から生まれたものである。

✅ 高橋是清の言葉「機会は決して作るべからず、自然と自分の前に来たところの機会を捉えなければならぬ」は、与えられた機会を幸運に変える秘訣であり、誰の生き方にも応用できるものである。

さらに読む ⇒歴史街道出典/画像元: https://rekishikaido.php.co.jp/detail/4782

高橋是清は、様々な時代で重要な役割を担い、その都度、日本の経済を立て直すために尽力したんですね。

彼の言葉にあるように、常にチャンスを活かそうとする姿勢は、私たちも見習うべき点があると思います。

高橋是清は、日本の経済発展に貢献した人物として、歴史に名を刻んでいます。

彼は、幕末に生まれた人物で、幼少期は放蕩生活を送っていましたが、日本銀行に入行後、頭角を現し、財政の天才と呼ばれるようになりました。

日露戦争の戦費調達、横浜正金銀行頭取、日本銀行総裁などを経て、政界入りを果たします。

山本権兵衛内閣で蔵相に就任し、所得税法改正や行政の人員整理などを行いました

その後も、原敬内閣の蔵相を務め、原敬の暗殺を受けて立憲政友会総裁および内閣総理大臣に就任しますが、短命に終わります。

その後、衆議院議員選挙に当選し、加藤高明内閣の農商務大臣に就任しました。

昭和金融恐慌の際には、田中義一内閣の蔵相としてモラトリアムを発令し、恐慌の収束に貢献しました。

犬養毅内閣の蔵相時代には、金輸出再禁止を実施し、世界恐慌への対応を行いました。

しかし、昭和11年(1936年)の二・二六事件で青年将校によって暗殺され、その生涯を終えました。

高橋是清って、すごい! 私も自分の運を信じて、色んなことに挑戦してみようかな。でも、政治って難しそう…。

高橋財政:昭和恐慌からの脱出と満州事変への対応

高橋財政はどんな状況下で生まれた?

昭和恐慌と満州事変

高橋是清の財政政策「高橋財政」について、詳しく見ていきましょう。

高校日本史】「犬養毅内閣(高橋財政)」
高校日本史】「犬養毅内閣(高橋財政)」

✅ 犬養毅内閣は、高橋是清蔵相による「高橋財政」と呼ばれる経済政策を導入しました。これは金輸出再禁止、低為替政策、積極財政の3つを柱とし、昭和恐慌からの脱出を目指しました。

✅ 金輸出再禁止により、日本は再び金本位制から離脱し、管理通貨制度に移行しました。低為替政策は円の価値を下げることで輸出を増加させ、日本の綿織物は世界一の輸出量を達成しました。

✅ 高橋財政では、赤字国債発行による積極財政も実施されました。これにより、世の中に出回る貨幣が増加し、インフレが発生しました。

さらに読む ⇒勉強のわからないを分で解決出典/画像元: https://www.try-it.jp/chapters-12945/lessons-13224/

高橋是清の経済政策は、確かに昭和恐慌からの脱出に貢献しましたが、同時に、軍部の台頭を許してしまったという側面もあり、結果的に、日本は戦争へと突き進むことになります。

経済政策の重要性と、その影響の大きさについて、改めて考えさせられますね。

高橋財政とは、1930年代に高橋是清が犬養毅内閣、斎藤実内閣、岡田啓介内閣でそれぞれ大蔵大臣を務めた際に実施された財政政策のことです。

昭和恐慌からの脱出と満州事変への対応を目標とし、金本位制からの離脱、円為替相場の下落容認による輸出拡大、軍事費と農村救済への積極的な財政投入という3つの政策を実行しました。

当時の日本は昭和恐慌と満州事変による二重の危機に直面していました。

昭和恐慌は世界恐慌の影響で輸出が激減し、特に農村では価格暴落や凶作による深刻な困窮が蔓延していました。

満州事変では軍事行動の開始に伴い、軍事費の増加が急務でした。

高橋財政は、金本位制を維持したままではこれらの問題に対処できない状況から生まれたものです。

金本位制では紙幣の発行量が金保有量に制限されるため、経済対策や軍事費の増加に必要な資金を自由に調達することが困難でした。

そこで高橋是清は、金本位制から離脱し管理通貨制度に移行することで、政府の裁量で紙幣発行量を調整できるようにしました。

金輸出再禁止と円の金兌換停止により、円は金の裏付けを失い、価値が下落しました(円安)。

円安は輸出を促進し、企業の収益向上に貢献すると考えられていました。

さらに、高橋財政では軍事費と農村救済への積極的な財政投入が行われました。

軍需産業の拡大と農村における雇用創出が期待されました。

高橋財政は、昭和恐慌からの脱出と満州事変への対応に貢献した一方、軍部の台頭を助長したという側面もありました。

軍事費の増加は軍部の勢力を強め、やがて日本の軍国主義化へとつながる要因となりました。

高橋是清の経済政策は、短期的には効果があったかもしれませんが、長期的には、日本の運命を大きく左右する結果になったということですね。経済政策の難しさを感じます。

高橋是清の経済政策と政治活動

高橋是清はどんな功績を残したの?

経済安定に貢献

高橋是清の経済政策と政治生命について、見ていきましょう。

今知りたい】日本が年前に経験した円安政策の「失敗」

公開日:2024/09/27

今知りたい】日本が年前に経験した円安政策の「失敗」

✅ 高橋是清は、日銀総裁、首相、蔵相を7回務めた戦前の日本の政治家・財政家であり、その人生は海外資源開発への挑戦、日露戦争の戦費調達、二・二六事件での死など、波瀾万丈であった。

✅ 高橋是清は、戦前の防衛費拡大への道を開いた悪人と評価される一方で、「日本のケインズ」と称えられるなど、評価は時代によって大きく揺れ動いている。

✅ 記事では、高橋是清の評伝を書いた著者の板谷敏彦氏が、高橋是清のアメリカでの奴隷経験、海外資源開発の失敗、円安政策の功罪、そして揺れる「高橋財政」の評価について解説している。

さらに読む ⇒経済を、もっとおもしろく。出典/画像元: https://newspicks.com/news/9936233/body/

高橋是清は、日本の経済発展に大きく貢献した人物ですが、その政策は、様々な議論を呼んでいます。

彼の経済政策は、良い面と悪い面の両方があり、時代によって評価が分かれるのは当然のことかもしれません。

高橋是清は、日露戦争の戦費調達や金融改革で功績を残した日本の経済学者であり政治家です。

彼は金融調整の提案、海外資本活用による戦費調達、インフレ抑制政策など、日本の経済安定に大きく貢献しました。

政治家としては立憲政友会に所属し、原敬総裁のもとで活躍しました。

しかし、彼の政治活動は軍部との対立を深め、最終的には二・二六事件で暗殺されてしまいます。

高橋は理論と実務を兼ね備えた人物として知られており、冷静で寛容な性格と、現実主義に基づいた政策実行力が評価されています。

彼の政治家としての姿勢は経済の安定を重視し、国民生活の向上に貢献することを目的としていました

彼は情熱的な理想主義者であった一方で、現実的な政策の実行力も持ち合わせており、日本の経済発展のために尽力しました。

高橋是清は、1931年12月に就任した犬養毅内閣の大蔵大臣として、金輸出再禁止を行い、管理通貨制に移行しました。

これは金本位制から離脱し、政府が紙幣の発行量を自由にコントロールすることを可能にした政策です。

高橋財政は、赤字国債の発行と日銀による買い取りによって市場への貨幣供給量を増やし、円安による輸出拡大を促進しました。

また、公共事業や農村の立て直しなど、ニューディール政策に似た景気刺激策を実施しました。

円安により、日本製品は海外で安価に販売できるようになり、輸出が急増しました。

しかし、同時に輸入品の価格上昇も招き、原材料や工業機械などの価格高騰につながりました。

特に、石油や綿花などの主要資源は海外に依存していたため、日本の経済はアメリカの支配下に置かれることになりました。

一方で、輸出拡大は、浜口内閣が目指していた日本産業の構造改革と相まって、人員削減や賃金引き下げ、合理化などの効率化を進め、日本製品の品質向上に貢献しました。

この結果、日本製品は世界市場で競争力を高め、国際貿易の秩序を大きく変え、日本の経済成長を牽引しました。

高橋財政は、昭和恐慌からの脱出に大きく貢献しましたが、長期的な視点で見ると、日本の対米依存度を高め、将来的な経済問題の素地を生み出すことになったともいえます。

高橋是清さんって、まるでドラマの主人公みたい! 良いことも悪いことも経験して、最後は悲しい結末だけど、それでも日本のために尽くしたってとこが、なんかカッコイイ!

高橋是清の波乱万丈な人生と、日本経済への影響について、多角的に見てきました。

彼の功績と、その後の日本への影響を、深く考える機会となりました。

🚩 結論!

💡 高橋是清は、日露戦争の戦費調達や金融恐慌への対応など、日本の近代化に大きく貢献した人物である。

💡 積極財政政策を推進し、昭和恐慌からの脱出を図った。

💡 軍部の反発を招き、2.26事件で暗殺された。