『鳥類写生図譜』の世界へ！ 藤牧義夫と土岡春郊、鳥を愛した画家たちの足跡を辿る旅？幻の『鳥類写生図譜』：100種の鳥たちが描く、美と情熱の記録

今回は、幻の鳥類図譜『鳥類写生図譜』を軸に、鳥を愛した画家たちの物語を紐解いていきます。

それでは、詳細をみていきましょう。

都会育ちの鳥との出会い

藤牧義夫という画家が描いた鳥の模写図から、驚くべき真実が明らかになりました。

それは、幻の鳥類図譜『鳥類写生図譜』との出会い。

都会育ちの著者が、鳥の世界へと足を踏み入れることになります。

藤牧義夫の模写図から、鳥類図譜との出会いがあったんですね。

当時の資料や情報から、模写の背景や師事した人物との関係性が読み解けるのは興味深いですね。

都会で育ち、自然に疎かった著者は、藤牧義夫の模写図の出典を調べるうち、『鳥類写生図譜』という驚くべき図鑑に出会いました。

それは、鳥への知識が乏しかった著者にとって、大きな衝撃であり、若冲の作品に感銘を受けた心に新たな光を灯すものでした。

『鳥類写生図譜』は、精緻で巧妙、優雅な図版で構成され、著者を鳥の世界へと誘います。

なるほど、藤牧義夫の模写がきっかけだったんですね。鳥類図譜との出会いは、まるで運命のようですね。当時の時代背景や師弟関係を考察していくと、より深く作品を理解できそうですね。

『鳥類写生図譜』の誕生：情熱と苦労の記録

『鳥類写生図譜』は、土岡春郊と小泉勝爾によって制作され、100種の鳥を原寸大で描いた大作でした。

刊行までの苦労と情熱が、その図譜をより価値あるものにしています。

11年の歳月をかけて完成したという『鳥類写生図譜』。

制作上の困難や、時代の流れの中で刊行された背景を考えると、その完成には計り知れない苦労があったでしょうね。

『鳥類写生図譜』は、小泉勝爾と土岡春郊（土岡泉）によって著され、結城素明の監修のもと、鳥類寫生圖譜刊行會から昭和2年（1927年）から昭和13年（1938年）にかけて刊行されました。

全100種の鳥を原寸大で描き、1種につき2枚の図と1枚の解説で構成された、合計200枚の図版からなる大作です。

最初の50種は和紙、次の50種はアート紙を使用し、原色刷りで印刷されました。

刊行は月刊誌のような形式で始まりましたが、制作上の困難、出費の増大、不況などにより、11年の歳月をかけて完成しました。

著者が記した「図譜完成に際して」という文章からは、その苦労と情熱が伝わってきます。

完成した昭和13年は日本が中国との戦争に突入した時期であり、これほど精巧な図譜がその後作られることはなかっただろうと著者は考えています。

いやあ、11年かけて完成て、ほんまもんの職人技やな！ しかも原色刷りで100種って、当時の技術力もすごいし、鳥への愛情がビシビシ伝わってくるわ！ 制作の苦労話とか、もっと詳しく聞きたいですわ！